*Novel*
□隣り
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「・・ル・・フィ・・・?」
ボンヤリとした意識のまま辺りを確認すると、まだ夜が明けきっていないようだった。
――嫌な夢を見た。
ルフィが俺から離れて行ってしまう夢。
何度手を伸ばしても、名前を呼んでも、アイツは困ったように・・・少し寂しそうに笑うと、静かに何処かへと去ってしまう夢。
俺は、ふと横を見た。
いつの間に転がって来たのか俺の隣で幸せそうに笑いながら寝ているルフィ・・・
―今確かにルフィは俺の隣に居る・・・
俺は少し安心すると、ルフィの髪を撫でた。
コイツはいつも飽きずに俺に愛を囁いて、優しく抱きしめてくれるから・・・俺は時々幸せ過ぎて忘れてしまう。
俺達の関係はいつ壊れてもおかしくないこと・・・
俺達が結ばれる日は永遠にこないということを・・・
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