本編
□大騒動っ!?
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「土方さん、いきなりどうしたんだ?」
「集まったか…工藤…って、テメェら何やってんだ…」
広場に皆集まれば、土方は説明をするように亜衣利の方を向けば、沖田に後ろから抱きしめられていた。土方は溜め息をつき呆れれば、亜衣利は慌てて沖田から離れなれる。
「ごめんなさい…えっと、今日は皆さんに許可してもらいたいことがありまして…」
「許可?なんの?」
「まぁ、亜衣利ちゃんの頼みなら断れないけどな…」
「新八、前見ろ、前…お前、死ぬぞ?」
「そうだよ?新八さん…総司に殺されちゃうよ?」
「許可とはなんだ、工藤…」
「この子です…」
「にゃおんっ♪」
「「「「ッ!!」」」」
亜衣利の掛け声と共に袖の中から仔猫が飛び出してくる。その仔猫にその場にいた皆が驚く。そして、仔猫は亜衣利から離れて新八の所に行き、すりすりとすり寄る。
「うおっ!!」
「にゃんこっ、ダメだよ…戻っておいでっ!!」
「にゃぁー…」
「ねぇねぇ、はーくん、新八さんって、小動物に好かれるの?」
「そう、みたいだな…意外だ…」
「斎藤、意外は酷いんじゃねぇか?」
「一くん、バシバシ言っちゃえッ!!」
話の軸がどんどんずれていき、盛り上がり始める。亜衣利は肩を落とし膝を抱える。すると、屡架が近寄り頭を優しく撫でてくる。その意図が分からず首を傾げる亜衣利を抱きしめる。
「皆楽しそうね…仔猫もなついてる…良かったわね。」
「それって置いてもらえるってこと?そう思って良いの?」
「えぇ…もし無理なら、私が少し原田さん辺りに頼めば…」
「屡架…顔、怖い…」
「あら…ごめんね…」
「おーい、亜衣利ッ!!こっち来いよ、猫の気持ち分かるんだろ?」
「あっ、うん…」
亜衣利と屡架が話していると平助が仔猫を抱えながら話し掛けてくる。亜衣利は急いで皆の方に行けば、新八と平助、小夏の3人に質問攻めされる。
「なぁ、今何て言ったんだ?」
「平ちゃんの事可愛いだって。」
「俺は、俺はっ?」
「永倉さんは大好きみたいです。」
「亜衣利、私もッ!!」
「小夏は…えっ!?あはは…」
「何よ……」
「男装しない方が可愛いって。」
何て話をしながら皆、日が暮れるまで盛り上がった。
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