本編
□告白
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「土方さん、お茶をお持ちしました…」
「おぉ、ありがとな。」
御茶を持って来た屡架に優しく微笑めば、仕事を中断して御茶を飲み始める。ふと隣にある茶菓子に目が行く。それに気がついた屡架は恥ずかしそうに話始める。
「私が御作りしました。お口に合えばよろしいのですが…」
「屡架の作るもんは全て旨いからな…」
土方は優しく微笑みながら茶菓子に手をつける。屡架は帰ってくる反応にビクビクしながら待つ。そんな屡架に視線を向ければ、優しく頭を撫でる。
「そんなに怯えるな…」
「すいません…どうしても気になってしまいまして…」
「大丈夫だ。旨かったぞ?」
「本当ですか?良かった…」
「屡架みたいな女が妻になったら毎日、幸せだろうな…」
土方の突然の言葉に顔を赤く染めながら俯く。土方もばつが悪そうに苦笑いをしながら、礼を言いまた机へと向き直してしまう。
どうしたらいいか分からず屡架はおろおろし始める。そして、暫くして屡架は土方に話し掛ける。
「土方さん…土方さんは、想いを寄せていらっしゃる女性はいるのですか?」
「と突然どうしたっ!?」
「気になってしまって…」
「……いるっちゃあ、いるな……」
「そう、ですか……」
土方の答えに少し落ち込みながらも勇気を振り絞って、土方の名前を呼ぶ。突然の大きな声に持っていた筆が半紙へと落ちていき染みを作る。土方は後ろを振り向き屡架見る。
「どうした、屡架?」
「私…私…土方さんが好きですっ//大好きですっ//」
「っ!!本気で言ってるのか?」
「はい…いけませんよね…」
涙を貯めながら見つめてくる屡架を土方はたまらなくなって抱きしめる。何が起きているのか分からない屡架は目をぱちくりさせる。
「……俺も好きだ…愛してる…」
「う…そ…」
「信じられないか?」
「いぇ…現実味が無くて…」
「なら…これで実感できるだろ…」
土方は屡架の顎を掴み、そのまま接吻をする。次第にその接吻は深くなっていき、屡架は土方の着物のを握りしめる。暫くして、接吻が終われば力を無くして倒れ込む。そんな屡架を優しく抱き留め、背中を撫でる。
「大丈夫か?」
「はぃ…//土方さんって、激しいのが好みなんですね…//」
「言うな…馬鹿//」
「ふふふ…」
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