本編

□十五夜
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風のごとく去っていく響を3人は見送り、帰路を歩いていった。重い荷物を必死に抱えながら…





<屯所にて>

「ほぉー重かったぁ〜やっぱり、人数多いと大変だよ…」


「普段の倍の買い物だからね…」


「これから作らないと…人数多いと助かるのににゃ〜」


「本当だよ…」



3人は買ってきた材料を並べながらため息をついてしまう。すると、いい時に救世主が現れた。



「ヤッホー来たよ〜」


「わぁー良いところに〜手伝って〜」


「もちろんっ!!ね、良いでしょ?」


「はぃ…私で良ければ…」


「…下手だよ?いいの?」


「いいよっ!!アンタは包丁持たなきゃ良いのっ!!」


「…分かった…」



響と雪弥の会話を聞いていた亜衣利と屡架は、雪弥を一度も見たことが無いために首を傾げてしまう。それに気づいた小夏が二人に耳打ちをする。



「あの人が雪弥。平助の彼女さん…」


「あの人がにゃ?」


「綺麗な人ね…」


「ん?私の顔に何かついてる…?」



雪弥の顔をジィーと見てしまっていた亜衣利と屡架の視線に気がつき、首を傾げながら話し掛ける。2人は慌てて手と首を振り、何も無かったようにする。



「ほ…ほらっ!!早くやらないと間に合わないよっ!!」


「そ…そうね。亜衣利ちゃんの言う通りねっ!!」


「話反らした?」


「そこ気にしたら終わりよ…」


「私たちは何をすれば良いですか?亜衣利さん…」


「はぅっ!!」


「…?」



黎が亜衣利に近づき話し掛けると変な声を出して、屡架の後ろに隠れてしまう。それに不思議に思い首を傾げる。



「にゃ…綺麗な人は直視出来るまで時間が//」


「あら…すいません…」


「いえいえ…」


「どんな恥ずかしがり屋の女の子だよ…」


「そこっツッコミ入れないっ!!」


「あのさぁ〜話してないで進めた方が良いと思うのは私だけか?」



話ばかりをしている亜衣利たちに呆れてか響が珍しくその場を進行している。亜衣利は我に帰り、準備をし始める。



「ごめんにゃ〜…えっと…今から、お団子等の甘味を作るのとちょっとしたお摘まみを作ろうと思うんだけど…どうしようか?」









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