本編
□鬼との再会
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「ばびゅーん。土方さんの部屋に突撃〜」
「うおっ!!誰だ……って、総司てめぇ…襖は破るもんじゃねぇっ!!」
「良いじゃないですか。ねっ、亜衣利。」
沖田は屯所に着くなり、土方の部屋の襖に体当たりをして破る。突然の事に土方は刀を身構えたが、犯人が沖田だと知りため息をつく。そんな二人の行動に亜衣利は苦笑いをする。
「……やりすぎだにゃ…」
「ほらな。工藤だってあきれてんじゃねぇか……たく、このボロボロの襖どうすんだよ…」
「騒がしいですね。どうしたんですか?」
騒ぎを聞き付けたのか屡架が不安になり、険しい顔をして現れた。土方は屡架に気がつけば、安堵したような顔をする。
「わぁー屡架良いところにっ!!」
「どうしたの?」
「あのねあのね。ここにね、華那さんを招きたいの駄目かにゃ?」
「私は良いけど…土方さんが……」
「華那って誰だ?つか、何の話だ?」
「華那さんはねぇ〜風間千景の奥さんだよ。」
「……そうか、風間のなぁ…………風間だと?」
にっこりと答える沖田に土方は頷くが、途中で気がつき眉間にシワを寄せる。
「はい…ダメですか?」
「ダメの前に、いつ会ったんだ?あれほど近づくなって言ったんだけどな…」
「この前町で…ごめんなさい……」
屡架は謝ると肩を落とす。その行動に土方は慌て始める。
「わぁー土方さん、神咲ちゃん泣かしたー」
「うっせぇぞっ!!……屡架、悪かったから泣くなっ…な?」
「……なら、華那さん連れてきても良いですか?」
「あぁっ!!良いから、許可すっから泣くなっ!!」
「ありがとうございます。大好きです。土方さん。」
屡架はにっこりと微笑み土方に抱きつく。その後ろで抱きつきながらも屡架は亜衣利に親指を立てる。
「わぁー屡架、悪女……」
「やっぱり、神咲ちゃん天才だね。」
「はっ!!私、小夏にも伝えてくるっ!!」
「あっ。僕も行くよ。」
抱きあっている屡架たちをその場に残し、亜衣利たちは小夏を探しに部屋を後にする。
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