拍手小説

□闇に咲く花 番外篇
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…は?何?俺らの馴れ初め?
いやいやいや、なんだよ其れ。
んなの銀時に聞けよ。

…あ?銀時が風邪で休み?
どうしたあいつ。豆腐の角に頭ぶつけたか?
え?使い方間違ってる?いんだよんなもん。


で、馴れ初め、馴れ初めかぁ…
つかお前ら誰?
あ、学校新聞か。あーそう。
んで?俺にんなもん聞いてどうすんだよ?

…『学校の腐女子の皆様から人気殺到!イケメン二人の私生活を追う!』?
なんだそのふざけたテーマ。

知るか帰る。
…銀時が心配だ。野垂れ死にしてねーか…。

なんだよその目。やめろ!

はぁ〜なんか無駄に疲れた…。
もう帰っていいか?
…馴れ初めなんかもういいだろ。

…明日二千円持ってきたら答えてやる。
じゃあな。

しかしあいつ死んでないといいんだが…。




――――――



翌朝、学校にくるとそんな新聞が全校掲示板に貼ってあった。
題名は『闇に咲く花、高杉晋助に聞く。』

…ずいぶん中二くさい題名だな。

昨日風邪で休んだから知らなかった。
つーか俺仮にも先輩だよね?


高杉と恋人同士になったのは一年前くらい。
俺の一目ぼれ、なのかな、アレは。

んでなんやかんやでいろいろあって恋人同士に。ちなみに同姓。
いまさら気にする事ないけど。

俺の告白に恥ずかしそうに頷いた高杉は可愛かった。
抱きついて殴られたけどね。

今となってはいい思い出さ。


で、この新聞。
なにやってんの?高杉。


「うわぁぁぁぁぁっ!!」

「!?」

なにかが突進してきた。
掲示板の前の人だかりを押しのけ、新聞をビリっと剥がす。

「クソあの新聞部のヤロー…。今日の朝放送部が取材に来たからなにかと思ったら…。」

そいつは新聞を破り捨てた。
多分そのゴミは美化委員あたりが片付けるだろう。

…で、たぶんこの声だと…、

「…銀時、まだ来てないだろーな?」

ビンゴォォォォォォォ!
やっぱり高杉くんでしたかっ!

「あ…」

「ん…」

高杉くんがこっちを向く。
あ、ヤベ、目合っちゃった。

「あ…、はぇっ!?銀時!?」

そう可愛い反応をして高杉くんはみるみる赤くなっていった。
あ、やべ。鼻血でそ。

「え…、あ…、み、見た…?」

高杉くんがおそるおそる聞いてきた。
あはははは。

「ごめん。見ちゃった。ごめんね〜心配かけちゃって。俺が学校休んで心配した?だから昨日俺んち来たんだね?」

「…ッ、う、っさい!」

高杉くんが手をブンブン振り回し俺をボカボカ叩いてくる。
その手首を手で受け止めたらもっと赤くなった。

「ッ、は、なせっ!!」

「だーめ。」

高杉君と一緒に居るようになってから分かった事が何個かある。

まず一つは小動物(兎とか猫とか)が意外と好きなこと。
二つ、子供好きなこと。
三つ、ツンデレなこと。
四つ、優しいとこ。

五つ、

「離しやがれェェェ!!」

「ぶべらァァァァ!」

…、照れ隠しに暴力を振るうところ、

あともう一つは、まぁ、これはね…。うん。

感度がいいところ、かな?
俺もついこの間知ったんだけどね。
知った理由は言うまでもない。

にゅはは。


まぁいろいろあったけど、学校の奴らには受け入れてもらってるし、
高杉君は幸せそうだし。

この物語はハピエンという事でいいんじゃないかな?

みんな永遠に楽しく暮らしましたとさ。

「高杉、愛してる。」

「ッ…、お、俺も…」

やっぱり俺、すげー幸せ。







おわり



やっと終わりました闇に咲く花番外編。

次の拍手連載は何にしましょうか。
リクエストとかあったら教えてください。

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