いろいろ
□お前は全部俺のモノ!
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※バカップルでキャラ崩壊
息が乱れる。
蒸し暑い面の中、顔が蒸れる。
胴が思い。
落ち着け、と自分で自分に念じ、ゆっくりと呼吸する。
集中しろ。今は試合中だ。竹刀の柄を握り締める。落ち着け。
ふいに、観客席から聞こえてくる声。
「ねぇ、君可愛いね。彼氏いるの?この試合終わったら俺と遊ばない?」
俺の可愛い可愛い彼女が変な男に絡まれていた。
って、集中できるかァァァ!!!
「一本!」
苛立ちに任せて相手の面を力いっぱいぶったたくと、パァンという音が体育館に響いた。審判が旗を振り上げ、試合が終了する。
「ありがとうございました!」
終了のあいさつもそこそこに、蒸し暑く重たい面を頭からはずす。
その際観客席から声が上がったけど、別に気にしない。どうせ俺の髪の色を見ての驚きの声だろうし。
そんなことより俺が今一番気になるのは俺の彼女だ。可愛い可愛い晋ちゃんだ。いまだ変な男は晋ちゃんの隣で晋ちゃんの気を引こうと奮闘している。それを晋ちゃんは嫌そうな顔で相手している。
そんな奴の相手しなくていいんだよ!?
重たい胴をいそいで外し、観客席を目指し階段を駆け上る。
途中ですれ違った人がびっくりしてたけど、そんなのしったこっちゃない。
俺が今気になるのは晋ちゃんだけだ。
畜生、こんなことになるんなら晋ちゃんを連れてこなければよかった。
ああ、でも、俺の試合見に来ない?って聞いたときの晋ちゃんの顔!真っ赤になってうんって頷いて!可愛すぎるからなんなんだアレは!ああ、もう、可愛い可愛い可愛い!あんな可愛い子そりゃあ男が放っておく訳ないよな!でも俺の彼女だざまぁみろ!本当に俺にはもったいないくらいの可愛い子なんだから!
髪の毛は栗色が入ったさらさらの黒色で、前髪は左分けにしていて、くりっとした目、ああ、可愛い!そこらへんの芸能人なんかよりずっと可愛い!むしろ天使だよ!いや、性格的には小悪魔?ビッチかと思えば意外に奥手の乙女だしさ!なのに夜は夜で違う顔とかも見せてくれて!初々しく顔を赤らめて俺を罵倒する姿なんて可愛い以外のなにものでもないよ!
前にこんな感じで土方に晋ちゃんのよさを語ったらドン引きされた。
そりゃあお前の好きな奴とはちょっと系統が違うかもしれないけど!しれないけど!しれないけどさ!
「晋ちゃァァァァァァァァァん!」
「ぎ、銀ッ!?」
絶叫しながら観客席に入ると色んな人の視線が俺に突き刺さったけど、別に気にしない。今俺が気になるのは(略)晋ちゃんは釣り目気味の目を丸く大きくさせて俺を視界にいれた。
ああ、そんな表情も可愛い、って、違う!
「銀、お前、試合は」
「終わった!勿論勝ったから!それよりそこのお前!」
「ヒッ!」
晋ちゃんの隣にいる男を睨みつける。男は青ざめて短い悲鳴を出した。
ずんずんと晋ちゃんと変な男に近づいていって晋ちゃんの腕を引き、晋ちゃんを抱き寄せた。
その際に晋ちゃんのたゆんっとしたおっきい俺の手に丁度いいくらいの大きさの胸が俺の鳩尾あたりにむにって当たったけど別に気にしない。とりあえず落ち着こうか俺の息子!
「晋ちゃんは俺のモノだから。こんど晋ちゃんに触ったら容赦しねーぞ。」
持ってきた竹刀を向けると変な男はごめんなさいっていいながら俺達の前から去っていった。
「ごめんね、晋ちゃん、怖かった?」
「銀っ、お前、竹刀を試合以外で人に向けたら駄目だろ!」
うん、ちょっとずれてるところも可愛いよ晋ちゃん。
晋ちゃんが上目遣いでぽこぽこ怒ってくる。
その目にうっすら涙の膜があることから、やっぱり怖かったのだろう。
「銀のバカ、もっと速く来いよ・・・」
「うん、ごめんね晋ちゃん」
晋ちゃんが怒ってるけど俺はもっと別のものに全意識を集中させていた。
それは晋ちゃんが動くたびに押し付けられる晋ちゃんのぽいんっとしたおっぱいにだ。柔らかい、今すぐ揉みたい、吸いたい、●●●●したい。
そんな俺の様子に晋ちゃんも気がついた様子で目をしろくろさせながら「銀、銀、固いのあたってる」って小声で言ってくる。ああ、可愛い、晋ちゃん!
「晋ちゃん、今すぐ俺んち行こう!?今兄さん達いないからさ!」
「このアホ野郎!」
え?その後?もちろん教えられないよ?
俺達だけの秘密だからな!
おわり
坂田のテンション高杉る。