小説

□絵文字
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同級生銀高。

朝。
からっとした光がカーテンの隙間から
通り抜けてきて俺にあたる。

なんとなく窓を開けて空気を
いっぱいに吸い込んだ。



銀時からのメールの『今日一緒に帰らない?』というメールの後についていた
ハートの絵文字。

ピンク色でキラキラと光っている。
なぜかイラっとくる。

だいたい絵文字のハートというものは
男はつかうのか?
いや、使う奴もいるのだろうけど。
でも、こいつは違うんだ。

「全部のメールにハートマークが
付いてくるんだよなァ・・・」

そうなのだ。
こいつからくるメールには
すべてにハートが付いてくるのだ。

キラキラしたハート
いっぱいのハート
水色のハート
でっかいハート・・・

数えだすとキリがない。
なぜあいつの携帯にはハートは
何個あるのだろうか。

まぁ、ハート以外はまともな文なので
いままでふれなかったが、

今日は帰るとき聞いてみようか・・・。


銀時のメールに『じゃあ俺の教室の前で
待ってろ』と打つと
しばらくして『了解』と帰ってきた。
こんどは小さいハートがいっぱい
付いてきた。

授業が終わりHRも終わった。
銀時のクラスはもう終わったようで、
教室をでると銀時が立っていた。

さっそく質問する。

「なぁ、銀時。」

「なに?」

「お前のメールにいつも付いてくる
ハートマークってどういう意味なんだ?」

どういう意味なんだ?
ていうかなんか意味あるのか?

「ああ、あれね、あー、秘密」

銀時がニヤリと笑っていった。

秘密って、

「なんでだよ、教えろよ!!」

「恥ずかしいから、やだ!!」

「この間メールで『愛してる』って
送ってきたのはどこのどいつだ!!」




絵文字
メールのハートは俺から君への
愛の数。



終わり
銀さんがキザっぽくなってしまった・・・。

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