小説
□腐男子くんとリア充と夏コミの話
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世はお盆。
お盆といえば、花火に祭りとたくさんの楽しい事が訪れる日。
そしてその日俺は同じ部活の奴らと一緒にお台場方面へと向かう為電車に乗っていた。
「ねぇ、ちょっとぉ・・・坂田くん、あれ見て?キモくない?あれ・・・」
「ん?なに?」
電車の中は異様に込んでいて満員状態となっている。そこで同じ部活の女が俺に話しかけてきた。そして一人の知らない男を指差す。
「なに?あの男・・・。あれがオタクって人?やだ〜、キモ〜イ・・・!」
「あ〜、うん。そだね・・・」
その男は馬鹿でかいショッピングバックを持っていてそのショッピングバックに絵が描いてありその絵が・・・なんというか・・・。俺には理解できないが小学生の女の子がスクール水着を着てこちらに微笑んでいる絵だった。
正直、ドン引きだ。
電車内を見回すとほかにも数人そういう人がいて、ほかにはゲーム機縦にもってなんかニヤニヤしてる女とかカートとか持ってる人が多い。
「・・・今日、なにかあったかな・・・?・・・・・・・・・ん。」
電車内を見回してたら一人の少年を見つけた。しかも、ばっちり目があった。
「!!」
そいつがバッと目を逸らす。
・・・お台場行くより面白い奴見つけたかも・・・・。
世はお盆。
お盆といえば、花火に祭り、そして、これを忘れちゃいけない。
ヲタ最大のイベント、コミックマーケット。略してコミケ。
今日は日本最大規模のコミケの一つである夏コミの日だ。
俺は今日この日東京ビックサイトでBL本の狩りをするべく電車の中に乗っていた。
電車内を見回すと同属がいっぱい居る。
乙ゲーやってるひととか萌え絵のショッピングバックもってる人とか(勇者だ・・・!)がいて自然と口元がつりあがる。
+(0゚・∀・) + ワクワクテカテカ + 状態だ。
そんなwktk気分で電車内を観察してたら電車に乗ってる一般人が萌え絵のショッピングバックを持って乗ってる勇者を指差しなにやらクスクス笑っていた。
その萌え絵、すかさず確認。
う〜ん、ロリ系のスク水女の子、か。
俺はロリ系萌えではないがスク水は萌え要素の一つだ。あの女の子に「お兄ちゃん!」とか呼ばれたら・・・
・・・・・・(絶賛妄想中)
にゅくふふ(笑い声)、悪くはねーな。
だってヲタがお兄ちゃんとか呼ばれたら、なぁ?
それよりどこのどいつだ!あんな勇者を笑ってる奴は!!
「!!」
そいつを見た瞬間トラとウマが合体してなんか開けちゃいけない禁断の扉を開けてしまった。
バッと目を背ける。
よみがえるあの日の記憶。
体育倉庫、同人誌、エロ本、そして、
銀髪のリア充野郎。
くぁw背dfrtgyふじこlp;@:「」!!!
ちょ、まっ、
記憶がふらっしゃ、ふらっしょ、フラッシュバックする。
そして脳内ヘヴン状態に陥る。
(((( ;゚д゚))))アワワワワ
なんであいつがここにいる!?
目を背けなるだけあいつの方を見ないよ「ねぇ、高杉クンだよね?」くぁw背drftgyふじこlp;@:「」(本日二回目)
は、ははははははははは話しかけられたぁぁぁっぁぁぁ!!!!
やめてくださいごめんなさいはなしかけないでください!!!
「・・・オイ、無視してんじゃねーぞコラ」
「はひぃ!」
「はひぃってなんだよ・・・」
そのまま無視しようとしたけど凄まれて返事したら声が裏返って変な声になった。それにそいつ― 坂田が呆れるように俺を見る。
「お前どこいくの?一人で。」
坂田が何かしゃべってるけど何も聞こえない。
とにかく!に、にげげ、にげな、にごげが、にげなちゃ、違う逃げなきゃ!!!
あの日以来坂田にその、ゴニョゴニョ・・・されたことはないけど!ないけども!!
でも今日されたら困る!!今日は壁サークル行くって決めてたんだ!!!
だからいろいろと・・・困る!
席を立ち、別の場所へ逃げようと試みる。
けれど服のはしをガッチリとつかまれた。
「・・・オーイ、なに逃げてんのぉ〜?たぁ〜かす〜ぎく〜ん?・・・写真、ばら撒かれてもいいのかな?」
イhんヴhんdファイjいおうでうjしか!
そそそそそそそれは困る!
全俺を総動員して阻止しなければ俺死ぬ!自殺する!!
「くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」!!(本日三回目)」
「・・・は?」
テンパりすぎてくぁwせ(ry)と口走ったら坂田が?って顔をした。
そしてからクスリと笑って席を離れ一緒に話してた女の子のほうへ行く。
そこでホッと一安心。
そうだ!リア充はリア充らしく女子と話してろ!そして爆発しろ嘘ですごめんなさいすみません。
とにかく嵐は去ったので一息ついたら肩にポン、と、え?坂田の手が置かれ、
「ねぇ、一人なんでしょ?だったら俺と一緒にお前が行くところ回んない?同じ部活のやつらは断ってきたからさ。」
なんですとぉぉぉぉおぉおぉぉおおぉ!?
つづく
もう誰だこいつら。