恋戦隊☆LOVE&PEACE(短編)

□学園天国!?(ウルフ×グリーン)
1ページ/3ページ

暑くもなく、寒くもなく、こう言うのを麗らかな秋晴れって言うんだろうな。
オレ達3Xの面々は、某有名大学の前で作戦の最終ミーティングを行っていた。

「ふふふ〜、今日はギッタンギッタンに張り切ってやるもんね!学園祭…キター!!」

「何か、チャラチャラした学生ばっかしやな…。この中に、メノスを背負って立つっちゅう、逞しいヤツはおるんかのう」

「私の、愛の奴隷に相応しい若い女性は、かなり居るようですよ?」

「とにかく、これはってヤツをスカウトするのが、X様の指示だろう?そんじゃ、手分けして探そうぜ〜」

そう、オレ達はこの大学の学園祭に、未来のメノス幹部候補生をスカウトする目的でやって来たんだ。
X様ってあったまいーよな!世の中じゃ、こういう事を青田買いって言うらしいぜ。

それにしても、学生って活気ある!見ているだけでもワクワクしちゃうぜー♪
食べ物売っている店もわんさかあるし、ゲームコーナーみたいな場所もある。まー、時間もいっぱいあるし、まずは腹ごしらえをするっきゃねーよな。
うし!最初はやっぱし、たこ焼きだろ〜♪

もぐもぐ…

「…タコ焼きは、ダークの手作りの方が美味しいなぁ…」

思わず独り言を呟いたオレっちに、学生っぽいお姉さんが声をかけてきた。

「ねぇ君。私、学園祭実行委員なんですけど…」

「…じっこーいいん?何?」

「コンテスト、出ませんか?」

「コンテスト?」

「一般参加者さんの御協力を頂いて、イケメンコンテストをするんです」

「…ふーん」

「もちろん、タダじゃありません。優勝すれば、豪華商品がどどーんと貰えますよ?」

「豪華商品…。美味しいもの、ある?」

「もちろんですよ!他にも色々貰えますよ」

「…やる!オレっち、美味いもん食べたい!」

「ありがとうございます!じゃあ早速、準備しましょう!」

すっげー♪超ラッキーじゃん。学園祭ってすっげーいいイベントなんだなぁ♪

「なぁなぁ、どこに行くんだ〜?」

「控え室です。コンテストは目玉企画なので、私達も力を入れていて…。OBのつてで、プロのヘアメイクさんとスタイリストさんが来てくれてるんです」

「それ…美味いの?」

「い、いえ。でも、行けば分かりますよ」

「そっか」

「ここです、控え室」

促されて部屋に入ると、コンテストに出ると思しきメンズたちと、準備に勤しんでいるスタッフっぽい人達が、忙しそうに作業を進めていた。
へー、結構本格的なんだな。

「すみません、最後の人をお連れしたので、お願いします〜」

「はい、こちらに…って、え!?」

お姉さんが、ある人に声をかけたんだけど…その人ってのが、予想外の人物でさ。

「あ…あああああ!グリーンじゃん♪」

「な、名前で呼べって!」

「おー、じゃあ、結っち♪」

「ど、どうも…ウルフ」

やべぇ!やっぱり今日、超ついてるかも!
嬉しさのあまり、結っちに飛びつこうとしたんだけど…。

「う、ウルフ、お座り!!」

「アオン♪」

「…効果、あるんだ」

「う…ちょっと、やめてくれよ!それこそオレっちの正体バレんじゃん」

「わかったけど…こっち座って!」

結っちは、有無を言わせずに窓際の鏡前に座らせると、ほかの人たちに分からないように、小さな声で色々聞いてくる。

「何でここにいるんだよ?」

「それは企業秘密ってヤツだぜ」

「…何か企んでるなら、皆を呼ぶけど」

「あー、破壊工作はしないから、それだけは安心していいよ」

「本当に?信じて良いのか?」

「オレっちの純粋な目を見ろよぉ…うるうる」

「…あっそ…分かったよ」

結っちはため息をつくと、オレの首にタオルを巻いて、何やら準備を始める。

「なあ…何すんの?」

「君、コンテスト出るんでしょ?だから、ヘアメイクを…」

「え?」

「ボク、ハートレンジャーの前は、美容師やってたから」

「マジで?」

「マジで!けど、何で君が出ることになったんだよ?」

「さっきのお姉さんにお願いされた。優勝すると、ご馳走食べられるんだって♪」

「…何かを狙ってるわけじゃ?」

「ないない!」

「ふーん…」

何だか蓮っちは、不信感MAXって感じだ。
まぁスカウト目的ではあるけれど、破壊工作をしに来た訳じゃないし。嘘は…ついてないよな!



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ