頂き物T
□ホントノキモチ
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「園加はまっつの事、
好きなんでしょ」
お稽古をつけて貰ってる時に突然、あさこさんに言われた。
「へっ!?」
人間あまりにも驚くと、変な声が出るようだ。
「なに、変な声出してるの。
だ〜か〜ら〜、好きなんでしょ」
ずいっと顔を近付けて、あさこさんがニヤニヤして聞いてくる。
「親友ですから、そりゃ好きですよ」
私がそう答えると、あさこさんは、
「はぁ…」
と大きな大きな溜め息をひとつついて。
「そうじゃなくってさ〜、
恋愛感情、の好きだよ」
“レンアイカンジョウ?”
私は考え込んでしまった。
「園加」
あさこさんに呼ばれ顔を上げると、そこにはさっきまでとはうって変わって、心配そうに優しく微笑んでいるあさこさんの顔があった。
「自覚なかったの?
まあ、園加はお子ちゃまだもんね〜
だから忠告しておいてあげる。
まっつはね、モテるよ。
モタモタしてると、上級生に取られちゃうよ。
まっつの隣に他の誰かがいるの、園加は我慢出来るの…?」
まっつの隣に他の誰か…
考えたこともなかった。
音校時代からずっと一緒で、隣にいることが当たり前だった。
「園加、ずっとまっつの隣に居たい?」
「はい、居たいです。
ずっと一緒に居たいです」
「じゃあ、まっつと手を繋ぎたい?」
「えっ…あっ…」
「じゃーまっつを抱き締めたい?
まっつにキスしたい?」
「えっ、えっと…あの…」
「はっきりしないヤツだなぁ〜
じゃあ、あさこさんとキスしたい?」
「嫌です!! キモい!!」
あさこさんは一瞬目を真ん丸にしたが、すぐに豪快に笑い出した。
「私とはしたくないって即答できて、まっつとは悩むんだから、園加は、まっつの事好きなんだよ」
あさこさんは、ぽんと肩を叩くと、
「今日はこれで、おしまい。
また明日からも頑張ろう。
まっつの事、自分の気持ち、ちゃんと考えなよ」
そう言い残してお稽古場を出ていかれた。
一人取り残された私は…
「まっつとキス…したいの?」
ボソッと呟く。
「…まっつがどんな顔するか見てみたい…」
そう呟いたら、今まで自分で気付いていなかった気持ちが湧きあがってきた。
今夜は、眠れそうにないや…
窓から見える月明かりも綺麗だった。
『自分の気持ちにちゃんと向き合おう…』
そう誓い、私もお稽古場を後にした。
2012.05.27
真彩
☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆
真彩様
花組下級生時代の[そのまつ]ありがとうございます。
私の萌えポイントを突いてくるなぁ
恋愛感情をカタカナ変換する園加ちゃんラヴです!
園加ちゃんは、サクサクと自分の気持ちに素直になれそうですが、パンダさんは手強そうですね(>_<)
あさこさんの「まっつは、もてるよ」に反応!
もてもてパンダさんにも挑戦して下さいね♪←またまた勝手にリクエスト(笑)
楽しみにしております!!
未希