短編

□ある給仕の1日
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こんばんは。


え?私が誰かって?


フフッ、ただの給仕でございますよ。


さて、今日もいつも通り過ごしました。


まず朝は、カリファ様とルッチ様に熱めのコーヒーを淹れます。


そしてお二人は私のコーヒーを飲んだ後、朝食をおとりになられます。


私は誰よりも早く起きるので朝食の用意も既に終えています。


お二人が朝食を終える頃、スパンダム様のお部屋の呼び鈴が鳴ります。


私はお部屋に朝食を運び、ぬるめのコーヒーを淹れます。


スパンダム様は私のコーヒーなら溢さずお飲みになってくださいます。


それが私は大変嬉しいのです。


今日は他の方が任務でいらっしゃいません。


ですのでその後、私も自室で朝食をとり、片付けます。














お昼までは洗濯や食材の買い出しをします。


そして正午は、皆様のお部屋のお掃除をします。


お部屋のお掃除の次は廊下や他の部屋の掃除です。


とても広いので一番時間がかかるお仕事です。












夕方になるとカク様がお帰りになられました。


今回はお怪我もないようで安心しました。


カク様の好きなクッキーと紅茶を用意し、お部屋に向かいます。


カク様は以前、私のお菓子を褒めてくださいました。


それ以来、私はカク様と仲良しなのです。


二人きりの時、カク様は私の事を"兄者"と呼びます。


私もカク様を"カク"と呼びます。


これは二人だけの秘密なのです。


貴方も誰かに言ってはいけませんよ?


カク様が二人だけの秘密にしたいとおっしゃっていたので口外禁止です。









日は暮れないのですが、時刻はすでに夜。


夕食がすむと皆様はお部屋で自由に過ごされます。


お疲れなのか今日は皆様すぐにお眠りになられました。


ですので私も早めに夜の掃除をする事が出来たのです。







































































「ふふ、どうしてネズミがこんな所に?」


「い、命だけは、た、たすけっ」








































給仕は皆様が快適に過ごせる場所を提供するのがお仕事なのです。




































「ネズミは処分しなければ…ね?」








皆様が不快になる前に。













































今日も、いつも通りでした。



END
 

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