JOJO
□愛してるぜシーザー!
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それは昼間、リサリサから修行という名の買い出しを命じられ街に出ていた時のことだった。
「シィイイイイイイイザァァァアア!?!?お前浮気かァアアア!?!?」
「ゲッ!夜時!」
「ブッ殺してやるゥ!!!!!!!」
「待て待て待て!!!コイツは違う!!!ジョジョだ!」
「言い訳は許さねーぜェ!?...ん?ジョジョォ?」
「ジョジョだ!この前話しただろう!?リサリサ先生の新しい弟子だ!俺の弟弟子だ!」
「弟子ィ?おと〜とでしぃ?顔よく見せろオラ」
「お前も会いたいと言っていただろう!ジョセフ・ジョースターだ!!!」
「...あ、思い出したぜェ」
「えっと、そのさ、誰なワケ?」
「え〜とまぁ、いきなり悪かったなァ!俺は夜時・五月雨!日系のイギリス人だ!」
「お、おう。俺はジョセフ・ジョースターっつーんだけど...」
握手した手を激しく上下に振る夜時のテンションにジョセフは少し引いていた。
「おうおう!シーザーから話は聞いてるぜェ!あ、俺はシーザーみてェにカッピョイイ波紋戦士なんかじゃねーぞ?ハッピー!うれピー!」
「「よろピクねーーーー!!!」」
「「ッしゃあ!!!」」
「・・・とりあえずバールにでも移動しないか」
場所は変わってバール。
男3人が並ぶとカウンターが狭くていけねーなァ、と夜時は思ったが口には出さなかった。
「ったくお前たちはうるさすぎる、かなり目立ってたぞ」
「俺悪くねーし!ってかうるさかったのコイツだし!」
「まァまァ〜俺、シーザーがついに浮気しちまったのかと思って焦っちまったんだってェ」
「俺が浮気なんかしたことあるか!?」
ダンッとカウンターを殴りつけたシーザーの手をごめんごめん、と夜時が優しく握った。
「え、ちょっと待って?おたくらもしかして...」
「「付き合ってるけど、それがどうかしたか/どうかしたァ?」」
「オーーーノーーー!」
「うるさいぞジョジョ!」
「まぁ、それが普通の反応だよなァ。町の人にはもう公認になっちまってるしよォ〜」
「言っておくがジョジョ、俺は女の子が好きだ」
「俺もまァ〜女が無理なわけじゃねェんだけどなァ」
「じゃ、じゃあなんで付き合ってんだよ!?」
「...さぁな」
「シーザーはなァ〜ひまわりみたいな奴でよォ、笑った顔がすっげェ可愛いんだぜェ!それに俺が甘党なの知ってるからよォ、いっつもカフェラテにはたぁっぷり砂糖入れてくれるし、新しいジェラテリアができたら連れてってくれるしよォ〜〜〜」
「信じらんねぇ...温度差ありすぎだぜ」
「いいんだってェ!シーザーはツンデ、グハァ!」
「テメーは少し黙ってろ!!!」
「つんで...?え?」
夜時がカウンターに顔を沈めたまま起き上がってこないのを無視してシーザーは立ち上がった。
「ジョジョ!俺は先に先生のところへ戻る!」
「え!?じゃあコイツは!?」
「ンな奴ほっとけ!!!」
そう言ってバールを後にするシーザーの耳は林檎のように赤かったが、ジョセフは何も言わなかった。
「...このまま放っておくのはさすがにちょっと俺の良心が痛むっつーか...まぁ、起きるまで待っててやるか」
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