JOJO

□奇妙な居候の始まり
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「...まさか起きているとは思いませんでした」


「同じく...」


「同じくです...」


ニコニコと笑みを浮かべる夜時とは対称的に、不快そうに眉を寄せるリサリサ。


メッシーナとロギンズは口を開いてただただ驚くばかりであった。


3人の目の前にいるのは、"象でも2日は起きない薬"が効かなかった男。


正しくは夜時のスタンド、夜空の騎士[ナイト・ナイト]が飲み込まないようになんとかしてくれたのだが、夜時はそれを3人に話す気はない。


そしてスタンドについて説明するつもりも彼にはさらさらなかった。


「はじめまして、私は夜時・五月雨。日本人です」


「...ええ、はじめまして。リサリサよ」


「貴方がリサリサ先生...スージーQが先生と呼んでいたのでもう少し年上の方を想像しておりました、無礼をお許しください」


「許すも何も、貴方の勝手な想像でしょう?謝る必要はないわ」


夜時の謝罪をリサリサは跳ね除けた。


リサリサは今、夜時を見極めようとしているのだ。


この男が一体何者なのか...自分の敵なのか、否か。


「そうですね...失礼しました」


リサリサに冷たい態度をとられても、夜時はニコニコと笑みを浮かべたままだ。


リサリサは夜時のそんな態度に余計眉を寄せた。


「...貴方は一体何者なのですか?」


「私ですか...?ただの東洋人ですが...」


「嘘をつくのはやめなさい。ただの一般人であれば、そんな風に私のことを警戒したりはしないわ...それに」


リサリサが夜時を見つめる視線が一層強くなる。


「貴方のその目は覚悟を決めた者の目、私には分かります。何か使命を背負っているようですね」


「...!」


「どれだけ偽りの笑みを見せようと、私には通じないわ」


夜時は内心驚いていた。


確かに今の夜時には元の時代に戻るという使命があり、DIOを倒すという使命もまだ果たされていない。


だがその事実をこの女性は、"目を見れば分かる"と言った。


そして、密かに自身が彼女を警戒していたこともアッサリとバレた。


まるで心の中を見透かされているかのようで、夜時は小さなため息をつく。


「フゥ...では、単刀直入に申し上げます。お願いが一つあるのです」


夜時は先ほどまでの穏やかな雰囲気を消し、リサリサ達に真剣に向き合った。





























「私をしばらく居候させてください」

























「・・・はい?」


「「ハァ!?!?」」


リサリサが頭を抱え、ロギンズとメッシーナは奇声を上げた。










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