T
□波紋
1ページ/2ページ
波紋
舞う剣は二本
戦う敵は手強い
変形させ、銃の形にした武器を携えて、センナは走り回る
「ソーマさん、上です!」
センナの声に、素早く反応したソーマは、確認することなく、後ろに跳んで、降ってきたアラガミを避ける
「リンドウさんは、右です!」
次いでリンドウが、武器を振るって、攻撃を受け止める
何故か、この三人での任務が多かった
おのずと、役割は決まってくる
ソーマとリンドウが前衛
センナは援護しながらの、ナビゲーション
「っ!」
センナの背後から聞こえた足音に、慌てて振り向き、銃口を向ける
2・3発放ってから、剣に切り替える
「奥にもう一体います!」
交戦していても、ナビゲーションは怠らない
「こいつらの相手終わったら、直ぐそっちに行く!」
「死ぬんじゃねぇぞ」
「はい!」
二人の声に、元気よく返すセンナ
こっちの相手は、オウガテイル二体
今回の任務では、大型が居なかったのが、せめての救いだ
「はっ!」
せめて、二人の足手まといにならないように
そう思いながら、必死に剣を振るう
アラガミの血飛沫が上がる度に襲いかかる、一抹の罪悪感
微かなそれを抑えつけ、アラガミを斬りつけていく