子供
□7ねむい
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7ねむい
バルコニーは、私のお気に入りの場所
ガンドアを一望できるこの場所は、心が落ち着く
「あら?」
いつも通りバルコニーの扉を開けると、そこにはジグさんが居た
「どうしたんですか?こんな所で」
「レンか」
手すり近くに座り、空を見上げていたジグさん
視線を私に向けると、ファズさんが前に言ったように、口の端を上げるだけの微笑みを向けた
「空を…見ていた」
「空…ですか?」
ジグさんの隣に座って、空を見上げる
何時もと変わらない晴天
「空は場所によって変わる」
ジグさんを見る
空を見上げるジグさんは、どこか遠くを見ていて
何故かジグさんを遠くに感じる
ラストランカーになってからのジグさんは、時々何を考えているのか、分からなくなる
それが…少し…寂しい
「一番好きな空は、居住区の空だ」
「ここではないのですか?」
私では…ダメですか?
「…ここの空は」
ねむい
その呟きに、クスリと笑う
それって
「安心できるの間違いです」