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□1媚薬
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1媚薬


口内に流し込まれた液体
ほんの少し甘いそれ


「ん…ふ…」


口移しで飲まされた液体は、喉を通り胃へと滑り落ちていく


「げほっ…げほっ…っなに…を…」


唇を離され、咳き込む
飲み切れなかった液体が、口の端から零れる
いきなりのことに、目を白黒させるしかない俺


「…っ!?」


不意に襲う熱


「あ…な…んだ…?」


内側から溶けてしまいそうな程の熱
それと甘い甘い疼き


「リン…ドウ…なに…を…?」


熱い
熱い
熱い
体が熱を上げていく
どうなるか分からない不安
それと戸惑い


「リンド…、っ…!」


視線をリンドウへと向ける
そこには、恍惚と笑うリンドウ


「あ…や…」


リンドウが怖い
何かぶっ壊れてやがる
逃げなくては
そう思い、体を動かそうとする
だが


「っあ…!」


リンドウに肩を押さえつけられ、抵抗は無駄になる
押さえつける為に触れられた肩
それにさえ、反応する体
目を見開くと、リンドウは甘く甘く笑う


「乱れきったお前の姿を見せてくれ」
「ひぁ!」


首筋に噛みつかれ、強く吸われる
手は胸の飾りあたりを彷徨い、時々赤い実を掠めていく


「あ、や、やめっ」


荒い息の合間に紡ぐ拒絶の言葉
その声でさえ、どこか甘い


「あ、あ、ぁあ」
「もうイっちまうのか?」


何でそんな愉しそうなんだよ、あんたは
俺はそれどころじゃねぇってーのに


「ん…ああーーーーーっ!」


ビクビクと体を震わせながら果てる
荒い息を繰り返す俺
果てたばかりだというのに、この疼きは治まらない


「あっ、や…やだっ、いやだ!」


後孔に侵入してきた指
痛い筈なのに、快楽の方が勝ってしまう
頭の中で警鐘が鳴り響く
このままでは、ダメだと
このままでは…溺れてしまう
快楽に
愛に
この歪んだ愛に


「俺に溺れろ」
「ひぁっ!」


ほぐされたそこに、押し入ってくる楔
息苦しい圧迫感
頬を伝う涙


「あ…あ、あ」


涙を舐めとる舌の感触に
微かな痛みに
ナカに感じる熱に
快楽を感じる自分が居る


「あ、ぁあ、おかしく…なる…んぁあ!」


理性が呼ぶ恐怖
でも俺は知っている
この恐怖も、直ぐになくなることを


「最後まで…堕としてやる…」


快楽に溺れるまで
後…

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