小説

□蝶々ノ羽
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※詩―247文字


己の心飼い慣らせども
其れは所詮 一時の戯言
此処に来る(きたる)べき者
迷いの最中(さなか)に在り

数多重なる記憶の花弁
奥に眠るは前世か 現世か 来世か

―心 開イテ 見セテ―

本能が本当を教え
其の内数多が貴方を救うでしょう

抗う必要は皆無
此の儚い現(うつつ)に 泡沫の夢を
さまよう貴方の道標(しるべ)となるように


苦痛に心歪む時あれど
此の世は所詮 蝶々が見た夢
此処に来るべき者 『君ハ 死セリ?』

其の身が纏う宿命に 一片の曇り無く
また 一縷の望み無し
されど君は生き物 生きる者
死すれば灰 咲くことなく 土と成る

業火其の身に迫る時
此の儚い現に 泡沫の夢を
抗う君の墓標とならぬよう





お題:蝶々ノ羽/NoaNoa.さま
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