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□台本練習
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「俺のこと好きなら言う通りにして」

「……!?
(え…と、私の台詞は…)」


先程までと同一人物とは思わせないほど役になりきる幽

台本の中の台詞を見て言葉にする


「は、い…ご主人様」

「わかったらいつもの」

「………あっ…」


台本を見ようと視線を下に落とすと、顎に手を添えられ上を向かされた


「か、幽…台本見ないと台詞わかんないよ」

「仕方ないな」

「……んっ…!?」


―…突如奪われた唇

今まで交わしたことのない深い口付け

唇が離されると幽が耳元で囁いた


「今度は自分からして」

「…えっ………」


なまえは躊躇しながらも踵を浮かせて幽の肩に手を置くと、唇に触れるだけのキスをした


「よくできました

…練習、付き合ってくれてありがとう」


表情がいつもの幽に戻ると、ゆっくりと抱き寄せられる

抱き締められ恥ずかしいという気持ちとは裏腹に胸の中は幸福でいっぱいだった






END

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