小説

□料理上手なお嫁さん!?
1ページ/4ページ



――…よしっ!!決めた。今日は雪男に晩飯を作ってやろう!


もともと料理が上手い……いや、料理だけが取り柄な燐は、久々に雪男に晩ご飯を作ろうと思い立った。

最近、お互いいろいろと忙しかったのであまりそういう機会が無かったからだ。



雪男、喜んでくれるかな?そんなコトを考えていると、自然と燐の口元には笑みがこぼれていた。









「ただいまぁ。…あれ?兄さん?」

燐が台所に立っているのを見て思わず疑問符が浮かぶ。


「おー、雪男ぉ。今日はな、お前に晩飯でも作ってやろうと思ってな!!」

言いながら、燐が雪男のいたリビングへと向かって行った。

「へぇ、楽しみだな…」


……可愛いエプロン姿で。



「――なっ!?兄さん、なんでそんな格好してるんだよ!」


その可愛い(薄い黄色のチェック柄の真ん中に、ハートがついている)エプロンを指差して、雪男が言った。


「あ、これ?良いだろう!いかにも料理するって感じで」


若干意味が分からないが、自慢げに言う燐が可愛かった。


「あ…、そうなんだ。うん、良いね、ソレ(いろんな意味で)」

あ、ちなみにいろんな意味ってのは、兄さんに似合ってて可愛いから良いって意味だよ、といった感じの雪男だった。



「あ、そういえば、何を作るの?」
と、思い出したように雪男がたずねた。


「ははっ、それは内緒な。楽しみにしてろ!!」
燐はニカッと笑って言った。


(…ッ!!可愛い!)

雪男の胸はキュンキュンしまくっていた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ