サ ク ラ サ ケ !
□下心。
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賑やかにご飯を食べ終え、千鶴と一緒にそれを片付ける。
『ご飯、おいしかったなー』
大人数で食べるご飯は本当に美味しくて楽しくて何だかすごく幸せだった。
食べ終えたあとしばらく足が痺れて動けなかったけどね…!
「斎藤さんは料理がとっても上手だから」
千鶴がふふふっと微笑む。可愛い。
『毎日一君が作ってるの?』
「沖田さんが作ることもあるよ」
『え、総司君が…?大丈夫なのかな…』
絶対毒とか入ってる…!
土方さんの器には絶対入ってる…!
「失礼だなぁ、萌恵ちゃんは」
『う、わぁ…!』
びっくりして声のする方に目を向けると、戸にもたれかかってこちらを眺めている総司君。
落としそうになったお皿を慌てて受け止める。
何でみんなはこうも突然現れるんだ…!
びっくりするこっちの身にもなってくれ…!
「沖田さん、どうかなさったんですか?」
「ん?萌恵ちゃんが転んでないか見に来ただけだよ。いやあ…###NAME1#ちゃんがあんなに大胆だなんて思ってもみなかったよ」
『う…』
総司君がさわやかな笑顔で千鶴に話している。
だけど、だけど…!
私には後ろに黒い禍々しいオーラが見える…!
私は総司君が見えないように向きをかえ、再び皿洗いに戻る。
『はぁ……』
お皿をごしごし洗いながら先ほどの出来事を思い出す。
あれは…ちょっくら恥ずかしかったなぁ…。