はじまりのとき

□やんちー集団。
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「ボスを呼んでくる。少し待ってろぉ」



そう言い残し、スクアーロは奥へと姿を消した。






『……い、意外と優しいんだね』

と、ツナに笑みを向ける。
自分でもよくわかる。
私の顔、すごくひきつってる。




「あらぁっ…可愛らしいじゃない!この子…こんな表情するのねぇっ」


「か…可憐だ…」


『か、可憐?』


ムキムキのオカマさんと鼻息の荒いおじさん。


『ルッスーリア…とレビィ…?』


「んまぁっ!あなたに名前を呼ばれるなんて光栄だわぁっ!」


と、ルッスーリアがクネクネしだした。
レビィは相変わらずの鼻息で頬を赤らめている。






…やっぱこの人達何かヤバい。
てか引きつった笑顔すらこの人達にとっては珍しい表情なんだ…。



「ベルせんぱーい。ミーも小さい恵美さん見たいですー。退いてくださいー堕王子」


「しししっ死ねクソガエル」


耳元でシュッと音が聞こえた。
フランのカエル頭にはナイフ。


「痛いですー」







う、嘘でしょ…!
私の頭をぺんぺんしていたナイフがフランの頭に突き刺さったのだ。


『ツ、ツナ…わ、わたし、帰る…!死ぬ…!』


あたふたとツナの腕を引く。
漫画でもこういう場面あったけど…リアルだと怖すぎる…!



「大丈夫。俺がついてるだろ?」


そんな私を落ち着かせるよう優しく頭を撫でてくれるツナ。
大きくて暖かい手…。





『(あ…何か安心する)』








「しししっ腹立つのー」

「全くだわぁっ!あたしも恵美に触れたい!」

「お、俺もだ…ハァハァ」

「恵美さーん、ミーと遊びましょー」



『え』



迫ってくる4人に更に後ずさる。
ちょっと…!!1人顔赤らめた息の荒いおじさんいるんだけど…!!





「うお゛ぉぉおぉい!てめぇら!静かにしやがれぇ!」

「てめぇもうるせぇ…カス鮫」

「なっ…!」


その時すごい剣幕で現れた2人。

スクアーロと…
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