TOA
□君がいて
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急に暇になって、ガイやティアにも電話したが二人とも用事があるらしく、余計に寂しくなった。
「俺、超暇だ… 」
今更にその事を実感させられてげんなりとしてきた。
独りでふらつく気分でもなくて、部屋でうなだれる。
せっかくのいい天気で、二人揃って出掛けられると思ったのに。
あの兄は口が悪く、ものすごく自分に対して厳しい物言いをするけれど、本当は優しい所があるのを知っている。
たまに見せる優しい顔がルークは好きだった。
本当に稀だけど。
同じ顔をしているけど、全然違う性格の二人。
自分はアッシュに依存している。相当に。
たった一日約束通りいかないだけで、こんなに気落ちする。
それだけじゃない。
離れている事に不安を感じる時が多々ある。
生活する上でそれは避けられない事だ。
でも、片時でも傍に居てほしいと思ってしまう。
病気だな、と自嘲する。
小さい子じゃあるまいし。17歳にもなって、兄にべったりはさすがにまずいよな。
うう〜んと唸りながら、ソファーに突っ伏す。
窓から差し込む陽光が、心地好い眠りを誘って、瞼が落ちそうになる。