恋に落ちた海賊王 夢小説
□馬鹿じゃねぇの
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俺は知っている。
紫桜が、本当は男だという事を…。
「ドクター。ドクターは紫桜を気に入っているようですが、あいつ…男ですよ」
「………は?
…シン、頭でも打った?そんな真面目な顔で冗談なんて、シンらしくないよ」
「冗談じゃないんです。あいつ、本当は男なんです」
「………シン、君は…」
「あいつは立ったまま用を足します」
「…」
「女にしては胸がなさすぎるとも、前々から思っていました。何よりあの強靭な力。女のものとは思えません」
『…』
「あ…」
「現にドクターもあいつに負けているでしょう。俺やナギも押し倒された事があります。力加減からして女じゃないんですよ あいつは」
『………ほう』
「あの…紫桜ちゃん、これは…違うんだよ?
ほらシン謝って!」
「紫桜…良いところに来た。今ここで服を脱いで体を見せろ。ドクターの前でお前が男である事を証明してやる」
ガンッ!
「っ」
「あ、」
『…馬鹿じゃねぇの』
シンの顔面を一度だけ殴って行ってしまった紫桜ちゃん…。
早過ぎて見えなかったな、紫桜ちゃんのパンチ…。
シンは鼻血を出して唖然としている。
自業自得だよ…。
「あんなに華奢で可愛い紫桜ちゃんが、男なわけないだろう」
「見ましたかドクター。あいつの並外れた身体能力。やっぱりあいつは女じゃありません。もしも女だったら…俺は女に殴られた事になりますから。そんなこと、ありえないでしょう」
…これは最早シンのプライドの問題なのでは…?
とにかく失礼窮まりないな。後で紫桜ちゃんに謝らないといけないね。
End.
20110615.