『罪と囚シリーズ』―螺旋の刺

□運命のプレリュード(後編)
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【ゼウダーside】


雨の中でも煌めく金髪の髪。
真っ直ぐと我を映すエメラルド色の瞳に、白い制服が華奢な体躯を強調している。
それ故に、何もかもが我の好みだった。

強い眼差しを向けてくれる彼に対して、嗜虐心が擽られた。コイツで遊んでやろうと思い、とりあえず術を封じた。

ミカエルやラファエル達にはない綺麗さ。
中々、啼かせがいのある表情だ…。

我の中で既に魔族としての欲が出始めていた。
七大天使の一人を犯すとは、どいゆう気分なのか知りたいのもあるが…一番は彼をどう抱いてやろうか脳内で巡っている。

術が使えない今、我が有利にある。


「気分が変わった。たっぷりと可愛がってやる…」


「なっ」


「安心するがいい。我は他の輩と違い…優しいぞ…」


他の輩の場合は、エゲツない部分もあるからな。下半身だけを必要とする者とか、女体だけを必要とする者とか。
罪の度合いにより堕ちる場所が決まる。
血色の川は生臭さと異臭さが漂っているが、助けを求める傲慢な者を眺めていると滑稽に思えたりする。犯した罪で堕され、天神界にすら昇れない哀れな者達。

罪は罪で染まっていく…。

濃いければ、濃いほど魔族達は好むのさ。
醜悪に満ちた味とやらを…。
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