『罪と囚シリーズ』―螺旋の刺

□呪いのカノン…
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――異界


見定めをするかの如く、一周回りターンを繰り返すシイガ。
手を顎に添えながら何かを考えている様子だが、同じ体勢を保つのは中々キツい面もある。二時間、二時間、こんな状態が続いているのだ。

いい加減、堪忍袋の緒が切れそうなラファエルはシイガに聞こえない程度の溜め息を吐いた。


「――…解らない」


二時間経って出た結果が『解らない』なんて考えた時間が勿体無い気がする。


「何故だと思う?」


「…」


『知るか!』と、大きな声で言ってやりたい感はある。
しかしながら精神的にも肉体的にも二時間という時間で疲労を覚えてしまった。待つだけ待たされて、疑問を投げられても正直応えに困ってしまう。


「ゼウダーが興味を示す程、ウリエルは魅力的か?」
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