『罪と囚シリーズ』―螺旋の刺
□呪いのカノン…
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【ラファエルside】
その質問を直に聞いたら良いじゃないか。
兄様は魅力的かどうかをゼウダー卿に…
少なからず、あの方なら顎で頷くさ。
貴方が僕を抱きたいと思う様に……
「…」
自分で言って寒気がした。
いや、抱かれない。掘られない!!!
「ラファエル…聞いてるか?」
「……ちょっ、近い!!!」
思ったよりも顔が近かった為、シイガ卿を睨む。
大きく瞳を開くも直ぐにクスッと微笑した。
「っ、ぃや…ふぁ…」
数秒思考停止した後、自分が接吻されている事に気付く。逃げようと舌を引っ込めるけど、シイガ卿の舌が捕らえる。
クチュクチュ…
卑猥な音が耳の中に届き、恥ずかしさが込み上げてきた。
「は、はな……しっ…はぁ…んっ」
「俺が聞いているのに…一人他の事を考えていたバツだ」
赤い舌が垂れていた涎をペロッと舐める。