『罪と囚シリーズ』―螺旋の刺

□白き雨の前奏曲
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―天神界・ウリエル邸・ウリエルの寝室


しとしと。

そう例えてしまいたいくらいの水の雫が空から落ちてくる。
ゼウダーと初めて逢った日の雨とは大違いで、憂鬱な気分にさせられてしまう。


「雨…ですか」


寝室の窓から空を見ながら、ウリエルは独り言を呟いた。

ゼウダーに逢うまでは雨という天気も好きだった。だが、一辺させたのはあの瞬間だったと思う。


雨が…

あの時の情景を思い出さす。


『我を思い出せるぐらい激しく、熱く、この清き軆に躾てやる。忘れるなよ…ウリエル…』


彼は自嘲気味に笑い、ウリエルに言ったのであった。
言葉通りに激しく、熱く、抱かれ。熱い熱い白濁を注ぎ込まれた。
魔族に抱かれる事だけは一生ないと思っていたのに、彼は意図も簡単に成し遂げたのだ。

存分に辱しめ…

乱していった。
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