『馬鹿でも、恐怖に思う…』

□長い眠りから覚める…
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幾年の困難を乗り越え、やっと父様を目覚めさせられた。


「―…愛する存在を忘れていないとは」


「何だ、我に忘れていて欲しかったのか?」

「いえ…」


あの日から全てが変わっていたのを僕やアルゼス様は覚えている。
父様を目覚めさせる為に、色々と揃えるのも大変だった。


「ただ、永年の願いが…やっと叶ったと思うと安堵しています。これで、貴方も幸せな日々を送れる。愛しい“彼”と」


「鳴呼、そうだな…」


もう…
あの時とは違う。


「だけど、彼が素直に応じてくれるか不安だ…」


「大丈夫でしょう。ほら、彼はハヅキの“お願い”なら首を縦に振るだろうし…」


「…」


「主である…お嬢様から………ねっ…」


アルゼス様、その間は何ですか。

恐いです。
非常に恐いですけど、気になる。
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