それはふきあれるかぜのごとく
□出会い
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『オレが風紀委員？』
オレは士吹明良。
今日、並森中学校に入学した、新一年生だ。
並森中学に通うと決めた理由はただ一つ、家から近いからだ。
ただ一つ、されど一つ、これは学校選びにおける基本だとオレは思っている。
あ、言っとくけどこんなしゃべり方でも性別は女だからそこんとこよろしく！
今日は入学式で、その後にクラス発表、各自教室に移動してロングホームルームで午前中に帰宅できる、はずだった。
きっと大したことしねぇし、と思って入学式もロングホームルームも全部寝た。
それがいけなかったらしい。
ロングホームルームでは委員決めをしたらしい。
で、風紀委員だけが決まらず、寝ていたオレを任命した、と。
まあ寝てる間に何かを押し付けられるのは馴れているからべつにどうとも思わない。
だがこの後に委員会ってのが嫌だ。
早く家に帰って昼ごはんを食べたいんだけどな。
きっと委員同士の顔合わせ、委員長・副委員長を決めるだけだろうし、時間は掛からないはずだ。
風紀委員の委員会は第二会議室でだよ、と教えてくれた女子に礼を言ってからオレは第二会議室に向かった。