それはふきあれるかぜのごとく

□早朝
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7:25現在、オレは並中校門前にいる。

オレが朝早く来たのには理由がある。
それは雲雀より早く学校に来るためだ。
副委員長が委員長より遅くに登校するわけにはいかないからな。

校門が開くのは7:30だから当然のごとく閉まっている。
だがそんなのはたいした問題じゃない。
軽く助走をつけて校門を飛び越える。

あ、そういえばオレ風紀委員の活動拠点知らねぇ。
生徒会なら生徒会室があるんだろうが風紀委員に風紀委員室とかあるだろうか。
ない気がする。
昨日バトった後すぐに帰らずにいろいろ聞いていけばよかったかもな。
とりあえず教室に行くか。

下足室でスニーカーを上履きに履き替える。
なんとはなしに他のところに目をやるとズラーっとならぶ上履きに混じって一組だけローファーが置いてあった。
ローファーの形は男子用だ
オレより早く学校に来たヤツ、校門はどうしたんだよ。

感覚を研ぎ澄まして校舎内の気配を探ってみる。
するとどうだろう、気配を感じるのは二ヶ所。
一ヶ所は職員室あたりだからおかしくはない。
教師なら教師用の裏門から入ってこれるから。

もう一箇所は、どこだろう。
教室ではなかったはずだが何用の部屋だったかが思い出せない。
職員室からは十数人の気配がするのに対してこちらは二人。
予定変更、だな。
教室に行く前にこっちを覗いてみよう。
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