Short story
□馬鹿と年上とエレベーター
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今日も遅くまで残業してしまった。あー体限界、早く布団にダイブしたい。
そう思いながらマンションのエレベーターを待っていると隣に人影。
「…」
「…」
同じマンションの人か。おぉ、若々しい。学生か?
そう思っていると、チンと音をならしエレベーターは扉を開けた。
無言で二人で乗り込み、また扉を閉じる。
その瞬間、バチンッと鋭い音が耳に響く。
「えっ?」
思わず声を漏らしたと同時に機械音のアナウンスが流される。
『申し訳ありません。只今機械にトラブルが発見されたため、一時緊急停止をしております。』
な、なんとぉぉぉおお!?!?
隣を盗み見ると、学生も驚いているのか目を見開いてアナウンスを聞いていた。
只今深夜の1時半…
眠いのになー…早く直してー…
「…あの、今何時か分かります?」
声の出所は紛れもなく隣の学生だった。
話しかけられるとは思ってなかったため、ちょっとドキ。
「あっ、あぁ…1時半ですね。」
そう伝えると、嬉しそうなその上困ったような表情をした。
「…しばらくは直りませんね。回復は朝になりそうです。」
…
えぇぇえええ!?!?
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