テニスの王子様book@
□【青学×四天宝寺storyE】 真実
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奈々ちゃん…今なんて…?
奈々「私…知ってたんです。蔵ノ介先輩がずっと名無しさんさんを想ってる事。」
『え…?』
調理する手を一度止めて静かに語り始めた奈々
奈々「それを知りながらも、私を見て欲しくて…本当に大好きで…でも、この合宿に来て名無しさんさんを見た蔵ノ介先輩の愛しそうな眼差しに、これは勝てないなぁって思った。それでも負けたくなくて、あの時強がって言ったけど…やっぱり無理して付き合ってもらっても私嬉しくないし」
『奈々ちゃん…』
辛そうに無理矢理笑顔を見せる奈々
奈々「だから、あの肝試しの時…無理しないでって、本当の気持ち教えてって訊いたの……そしたら[ごめん]って…。」
(あの時…それを話してたんだ…)
奈々「それで最後に一度だけってお願いして…思い出を作ったから…」
そう言って笑ってみせた奈々
奈々「さっ!この話は終わりにしましょう。皆お腹空かせて待ってますよ、きっと」
『そうだね。……ありがと、奈々ちゃん』
奈々「そんな、お礼を言われたって、私惨めになりますよー」
明るく振る舞う奈々ちゃん
本当にいい子だ
だから余計に胸が苦しくなる
それからはせっせと夕食を作り
皆が待つ大広間へと運んだ
桃「お。やっと飯か!待ってました!」
越「桃先輩の楽しみはそれだけみたいっすね」
桃「なんだと?越前、お前だってそうだろうが」
越「まぁね」
遠山「待っとったでー!」
金色「今晩のメニューはなんやろなぁ〜。ねーユウくぅ〜ん」
一氏「せやなぁ、小春ぅ〜」
それぞれに席について待っていたメンバー達
不「さ、名無しちゃんも席について」
『は、はい………って、…え?』
不二先輩に促され席につこうとしたんだけど…