テニスの王子様book@

□【青学×四天宝寺storyG】 合宿最終日
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合宿所に残った手塚と名無しは、名無しが用意した夕食を大広間で食べる




『二人だけだと、凄く広く感じますね』

手「そうだな。それに静かだ」

『いつも騒がしいですからね。特に金ちゃんとか』

手「桃城も負けてないがな」

『ははは、そうですね』





二人きりとは言え

それなりに楽しそうに話をしている手塚と名無し





『そう言えば、手塚部長やり残したものがあるって…』


ふと思い出した事を訊ねる


手「ああ。それは良いんだ」

『え?』


目を伏せて短く答えた手塚を不思議そうに見詰める


手「…いや、お前を1人にする訳にはいかないからな」

『え…それって…』




手塚部長は私を気遣って一緒に残ってくれたんだ…

それに気付けば申し訳無く思い頭を下げた



『すいません…』

手「俺が勝手にした事だ。気にするな」

『…はい…』



優しく微笑む手塚部長

私、思えばずっと手塚部長に甘えっぱなしだ…







そして、時計の針は9時を回っていた

私が厨房で片付けをしている間に手塚部長はお風呂を済ませる

私と入浴時間が重なると留守番の意味を持たないという事で





私は片付けを終えて大広間で手塚部長を待った




『皆遅いなぁ…まだ食べてるのかな…』


手塚部長の飲み物を用意しながら呟いた



手「待たせたな」

『いえ………ぁ、…』

手「ん?どうした?」

『…な、なんでもない、です…』

手「…?」




戻ってきた手塚部長を見上げた時に

お風呂上がりの良い香りと濡れた髪、凄く色っぽくて

つい見とれたなんて言えずに俯いた




手「…それにしても遅いな」

『そうですね…何かあった訳じゃ…』

手「それなら連絡があってもいいはずだ。それにあの人数だ、時間がかかるんだろう」

『そうですよね…』




二人きりの大広間

静かに時間が過ぎていく




(白石先輩……明日にはお別れか…)




そんな事を考え温かい飲み物を口にした
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