テニスの王子様bookAshort

□わたしの王子様
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氷帝学園高等部に通う名無しさん名無しは、お淑やかであっても明るく男女問わず当たり障りなく接する人気者だった


『テニス祭りって何だろ…しかも手伝うって、私テニス詳しくないんだけどなぁ…』


そんな事をブツブツと呟きながらテニスコートまでの道のりを歩く名無し







本日は、氷帝学園主催(跡部主催)の思い付きのテニス祭りと称して様々な学園が参加し賑わっていた学園内










「ほぇ〜!やっぱ氷帝っていつ見てもすっごいねー!」

「うん、本当…さすが氷帝だね」


校舎を見上げながら声を上げる菊丸と不二


「今回のイベントも跡部さんの思い付きなんすよね?」

「ああ。そうらしいな」


同じく後に続く桃城と手塚


「テニス祭りって…要するに他校との練習試合っすよね」

「ああ。そうなるだろうな」

「でも楽しそうで良いじゃないか。練習にもなるし」


いつもと変わらなず素っ気ない態度の越前に苦笑いで返答する乾と大石


その後に続くのは周りを見回しながら黙ってついて行く河村と海堂



青春学園メンバーは各々語りながら校内を進んで行った






「やっと着いたでー!」

「ほんまに広いなぁ」

「ありえへんわ…金ちゃん、迷子にならんよう気ぃつけえや」

「ま、迷子になんてならへん!」

「そりゃどうやろなぁ〜。金ちゃんやからなぁ〜」

「なんやと?!謙也!お前こそ、そこらの姉ちゃんに気ぃ惹かれて迷子になるんやないで!」


青春学園に続き四天宝寺のメンバーが正門を潜る

着いて早々に言い合う忍足と遠山

それを呆れた眼差しで見守る白石と他メンバーだった




その後も他校のテニス部メンバー達が続々と集まってきた











「やっば!…迷った。俺だけ迷子って…また副部長に叱られんじゃん…!広過ぎなんだよ、この学校!」


テニスコートとは大分離れた所で独り言を大声で騒ぎながらキョロキョロとテニスコートを探すのは立海大の切原だった


「…っと、あー!そこのお姉さん!氷帝の人っすよね?」

『え…あ、はい』


そこで見かけた名無しに助けを求めようと声を掛ける切原


「俺、テニスコートに行きたいんすけど、教えて貰えませんかねぇ?」

『はい、良いですよ。私も今から行くところだったから』

「マジすか?いやぁ、助かった。ここやたら広くて迷路みたいっすよねぇ」

『私も慣れるまでは人に聞いたりしてました。確かに広いですよね』



微笑みかける名無し

そして自己紹介をし、何やら会話をしながらテニスコートへ向かった



(この人…綺麗な笑顔だなぁ…氷帝には、こんな可愛い子ばっか居るのかぁ?)



そんな事を思いながら歩く切原だった
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