テニスの王子様bookAshort

□〜幸村精市ルート〜
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幸「返事、聞かせてくれないかい?」



真剣な眼差しの中にどこか優しい瞳

暫く見つめ合って

幸村さんはふわりと微笑んだ




幸「答えはまだ、なんて言わせないよ?」

『!!?』




幸村さんは私の頬に手を添えて顔を近付けて囁くようにそう言った


私は初めて幸村さんを見つけた時の事を思い出した


校舎に向かって歩く幸村さんが爽やかな風に吹かれて私の方を見上げて目が合った時の事










そして私達はハロウィン当日のその日、付き合う事になった









幸「それじゃ今からは自由時間だね。名無しちゃんを借りていくよ」

「「えっ!?」」

『あ…ちょっと!幸村さん!?』

幸「後は頼んだよ。呉々も俺達の邪魔しないでくれよ?」

『!!』




皆が口を開けたまま驚いているところ、私達は教室から出た













『あっ、あの!幸村さん!?』



暫く手を引かれて歩いていたが私は足を止めようと声をかけるが

幸村さんは変わらず微笑んでいるようだった




そして、私達は屋上に辿り着いた




幸「…ここなら二人きりになれるね」

『そ、そうですね』




二人きりになったところで私は変に意識してしまった





幸「…そんなに緊張するかい?」

『え…それはそうですよ』

幸「やっぱり君は可愛いね」

『!!』




幸村さんの手が頬に触れ

暖かさを感じた

思わず見つめ返した





幸「照れた顔も良いな。もっと良く見せて…」

『ぁ…』




更に近付く顔の距離

心臓が張り避けそうだ

五月蠅いくらいにドキドキいってる









幸「君がやっと俺のモノになったんだ…嬉しいよ」





そう言って私を引き寄せた幸村さんの腕

思ったよりも男らしい腕だった




幸「…名無しちゃん…ちゃんと俺のモノにしてあげるよ。覚悟してた方が良いよ?」

『!…幸村さん…?』



私はきっと凄い顔してたんだと思う

幸村さんが妖しく微笑む

私達は初めて目が合った時から

互いに惹かれ合っていたようで







後に私は幸村さんに


身も心も奪われたんだ…






        *end*
 

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