テニスの王子様bookAshort

□甘々な日常
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─甘々な日常─











「名無し、おはよ〜」

「おはよー」






ここは立海大附属中学校

私、名無しさん名無しが通っている学校だ

今日も朝から友達と挨拶を交わし校門を潜る






「ねぇ、名無しさ〜最近ちょっと太った?」

「えっ!?」






朝から突然の友達からの指摘

私は頬に手を当て自分の身体を見た






「まぁ、仕方ないか。丸井が彼氏じゃね〜」

「そ、そんな事ないよ!確かにブン太は甘いもの好きだけど私も同じくらい甘いもの好きだし」

「それでも、テニスでしっかり運動してる丸井と名無しじゃ消費の差があるでしょ」

「う…確かに…」




友達の言うとおりだ

私もブン太みたいにしっかり運動してれば違うよなぁ

そんな話を朝からして肩を落として玄関に向かって歩く



「あ、…噂をすれば。おーい、丸井〜」



友達が視線を移した先にはブン太がこちらへ歩いて来るのが見えた



「あっ。はよー名無し」

「おはよっ、ブン太」



立ち止まりブン太が玄関に着くのを待って笑顔を向けた



「んじゃ私先に教室行ってるから〜」

「うん。後でね」



気を使って先に教室へ向かった友達を見送りブン太に向き直ると




「あれ?俺達に気使ってくれたのか?」



きょとんとした表情で同じように友達を見送るブン太



「そうみたいだよ。別に良いのにね?」

「そうか?俺は名無しと二人の方が良いから嬉しいけど?」



恥じらいもなく、そんな事をさらっと言ったブン太

そして私に向かって手を差し出した




「ほら、早くしねぇと遅刻するだろぃ」

「あ、うん」




自分に向けられたブン太の笑顔に

先ほどまで友達と話していた事なんて

吹っ飛んでいた










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