「酔ってる時は。hayate ver」
ヒロイン目線で。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「☆☆ちゃん、入るよ？」
ドア越しにソウシさんの声が聞こえてきて、慌てて駆け寄る。
「わ、ハヤテ？」
ハヤテは、ソウシさんに支えられて部屋へ帰ってきた。
「これ、飲ませてやれ。」
ソウシさんの後ろからナギさんも入ってきて、私に水差しとコップを渡してくれる。
「ごめんね、船長室で飲み直してたら、飲み過ぎちゃったみたいで。」
「だぁーーーいじょうぶだってのに、ソウシさん大げさなんスよ。」
そう言いながらも、ハヤテはかなりお酒がまわっているようで、よろけながらベッドに座る。
それを見て済まなそうに笑うと、『よろしくね』と囁いて、ソウシさんはナギさんと一緒に部屋を出て行った。
「お水、飲む？」
「･･･ああ、飲む。」
ハヤテにお水を入れて渡してあげる。
ごくごくと喉を鳴らして、美味しそうに飲み干した。
「うまい･･････」
「もう、そんなに酔うまで飲んで･･･」
「んーーー･･･」
「だいたい、なんで私も一緒に行っちゃダメだったの？1人で部屋で待ってるとか、つまんないし･･･」
ハヤテの隣に、座る。
「そりゃ･･･女がいたら、出来ない話もあるだろ･･････」
「な、何よそれ･･･、わ！」
ムッとしてハヤテを軽く小突いてやろうとしたその手を取られて、そのままドサッと二人一緒にベッドに横倒しになる。
かおっ、顔がっ･･･
唇が、触れ合ってしまいそうに近い。
近すぎて、焦点が合わない。
どこを見たらいいのかわからなくって、息が止まりそうで。
口から心臓が出てきちゃいそう！
「オレさ･･･もっと強くなりてぇ。」
激しい動揺で硬直する私に、ハヤテの声が優しく降りてくる。
「そんでさ、お前の事、守りてぇ。」
ハヤテの手が、私の頭を優しく包むように撫でる。
「う、うん･･････」
「船長が･･････酒にもウンと強くなきゃ女は守れねぇって言うから。」
「そ、それで、飲み過ぎたの？」
ずっとハヤテの首元を見てたけど、ちらっと視線を上げてみる。
ハヤテはお酒に頬を上気させながら、ちょっと笑ってとろんと目を閉じた。
「オレさ･･････」
「うん」
「好きだ」
「ッ！」
私の後頭部に添えられてたハヤテの大きな手のひらにグッと力が入って、その瞬間に、唇が重なった。
「頭が真っ白になるくらい好きだ。」
ぎこちない手つきで、私の頬を指がすべる。
「オレのもんに、なってくれよ･･･」
ハヤテの指が、唇を、なぞる。
「･･････ん、うん･･････私も･･･」
目を、閉じる。
「私も、好きだよ･･････。」
鼓動が、頭の中で鳴ってるみたい。
ドキドキが体を支配するように、こだまみたいに鳴り響いて、ハヤテの事以外は何も考えられなくなる。
ハヤテ･･････
･･･････････････
･･･････････････
･･･････････････
･･･････････････
･･･････････････
･･････あれ？
そぉっと目を開けてみる。
「･･････、ハヤテ？」
えぇーーーーーーッッ、寝ちゃってんの！？
「ちょっ、ハヤテ！」
上半身を起こして、ハヤテを揺する。
「･･･ぅん･･････」
･･････も、 も、 もうッ！
私のドキドキ返してッッ！
恥ずかしいやら何やら、なんだかわけがわかんなくなっちゃって･･････気持ちを持て余した私は、ハヤテの鼻をぎゅっとつまんでやった。
「んぅ･･･」
嫌がって顔をそむけたけれど、起きない。
あのハヤテが、あんなふうに素直に愛を告白してくれるくらいのお酒が入っちゃってるんだもんね･･････、仕方ないかぁ。
･････････
･･･うふふ、イイ寝顔。
ちょっと子供みたいで、あどけないけど･･････
睫毛が長くて･･･品があって･･･
どこかの王子様が眠っているみたい。
ハヤテの寝顔を見てたら、なんだか、可愛くって愛しくって･･････全部許せちゃうなぁなんて思っちゃった。
次は、ちゃんとね。
酔ってない時に、ちゃんとね。
ハヤテの全部が大好きだよ。
すやすや眠るハヤテの頬に、そっとキスをした。
END
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
自分が酔っちゃうとあと一押し足りなくなりそうなハヤテさん。
短い時間で書いたので、色々荒いですが･･･
ベタな設定が、こんなに似合っちゃう かつ 許されちゃう！
ハヤテは色んな意味で、
オールマイティなセンターポジションキャラなんですね。うん。
今日からあたし、ハヤテ続編が解禁なのですッ♪
でも諸事情により堪能出来るのは4日から･･････
待ち遠しすぎる！！
大人でかっちょ良く成長しているという噂なので、
超ーーー楽しみッ（*´∀｀*）ｴﾍ
2011-04-01 (Fri) 19:45恋に落ちた
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