恋に落ちた海賊王:ハヤテ

□鍵
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ヒロインが医務室に寝泊りしている設定。
(ロイは出て来ません)
前・中・後編。



「鍵 前編」
ハヤテ目線で。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 鍵を拾った。

 その時は、後で皆に聞いてみようと何となくポケットに入れて・・・そしてそのまま忘れた。

「ハヤテさんのズボンのポケットに鍵が入ってましたよ。」

 そう言って、トワが渡してくれてようやく思い出した。

「・・・あ、忘れてた。」

「洗濯前にチェックしてて良かったですー。そのまま洗濯してたら失くなっちゃうかもですから、気をつけてくださいね。」

 いや、そういう意味じゃねーんだけど・・・

 オレに説明する間も与えずに、トワはとっとと行っちまう。

 ・・・ま、いいか。
 そのままオレに返してくるって事はトワの持ち物じゃなかったって事だよな。

 改めて鍵を見る。

 ・・・これ、どこの鍵だ?
 こんな鍵、あったか?

 大きさからいってドアじゃねーな。机とか棚とかの鍵か?

 あ、そーいや航海室に鍵付きの引き出しがあったな。

 じゃあ、これシンのか。

 シンが鍵を落とすなんて珍しいな。

 また忘れねーうちにシンに渡してやるか。

 軽く伸びをしながら部屋を出て、操舵室へ向かう。




「え?違う?」

「そんな鍵は見た事がない。第一、オレが落としたりするはずないだろ。」

 ・・・、シンが落とすなんて変な感じはしたけどよ。

「じゃー、これ何の鍵だ?」

 独り言みたいに呟くと、シンが溜め息混じりに

「・・・船内に建て付けた物の鍵じゃないな。鍵付きの箱とか、そんな類の鍵っぽい。そういう小物を持ってそうなのは☆☆かトワってとこだろう。」

 と言った。

「・・・・・・」

「なんだ。」

「あ、いや、・・・じゃあ、これって結構大事な物なんじゃ・・・」

「まぁ、鍵ってのは大事な物だからな。」

 むっ。・・・でも、そう・・・だよな・・・・・・

「聞いて来る!」

 オレ何も考えてなかった。

 何日ポケットに入れたまま
 忘れてただろう。

 鍵が無くて、あいつ困ってたんじゃねーのか。
 いくら探しても見つかるはずねぇ。
 だってオレが持ってんだから。

 そう思ったら、なんか、駆け出してた。







to be continued


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


2011-09-15 (Thu) 20:53


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