恋に落ちた海賊王:ナギ

□ヤケド
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「ヤケド」
ナギ目線で。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 厨房に入って目にしたのは、シュンシュンと勢いよく湯気を放出するやかんの前に、ボーッと突っ立ってる☆☆の姿だった。

「おい!沸いてるぞ!」

 反射的に腕を伸ばして背中越しに火を止める。

「キャア!」

「わっバカ危な・・・!」

 驚いてビクンとなった☆☆の腕がやかんに当たってしまった。

 熱湯がこぼれる。

「ぎゃあ゛熱ッ!ごめ、ごめんなさい!!大丈夫!?」

「バカお前だろ!!」

 ぐいっと引き寄せて、右腕を流しの水で冷やす。

「このまま流水で冷やしとけよ!」

 そう言って手を離すと氷を取って戻った。

 水と氷で、ヤケドを冷やす。

 ☆☆は何も言わず大人しくされるがままになっていた。

 赤くなっちまってるが、ベッタリ当たったわけじゃなさそうだ。
 そう酷いヤケドにはならなくて済みそうだな。

 応急処置の後、ドクターに診てもらって・・・・・・チッ、・・・もうちょっとソフトに声を掛けりゃ良かった。

 いや、だいたい沸いてるやかんの前で、何ボケッと突っ立ってやがったんだ?

 考え事しながら火を扱うヤツがあるか。
 そもそも最近こいつは・・・・・・

 不意に、自分の顔がやたら険しくなってる事に気付く。

 腕から視線を上げると、☆☆は今にも泣きそうだった。

 体中から懺悔の声が出てる。

 ・・・最近、よくボーッとしてるとこを見かけるが・・・

「・・・何か、悩んでんのか?」

「え?」

「沸いてるのに気付かない程考え事してたんだろ?」

「あ、その・・・つい、ボーッとして・・・」

 動揺を隠せない☆☆の声に、やれやれと溜め息をつく。

「ったく、跡が残ったらどーすんだ、こんな綺麗な肌に・・・」

「・・・!」

 ☆☆がハッと息を吸い込む気配で、自分がうっかりいらぬ事を口走ったと気付く。

「とにかく!気をつけろよ。火を使ってる時は絶対に気を抜くな!いいな?」

「は、はい!ごめんなさい。」

「すぐにドクターに診てもらって来い。」

「はい!」

 弾かれたように☆☆は厨房を出て行った。

 処置はまぁ早くに出来たと思う。
 綺麗に治ればいいんだが・・・

 と、1人赤面した。

 チッ、この俺が口が滑るなんて。

 全く・・・。この湯は何の為に沸かしてたんだ?

 夕飯の準備に取り掛かりながら、忌々しくやかんを端へ移す。

 ・・・そういやこないだ寄った港町で、ローズヒップティーだかハイビスカスティーだかを買ったな。☆☆が美白がどうとか言ってた・・・・・・。

 美白か。ビタミンCが豊富なら、ヤケド跡にも効くかもしれん。

 確かハチミツとゼラチンが残ってたから、煮出してゼリーでも作るか。

 今晩のデザートに出してやろう。







END

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

ヤケドをしました(TдT)
ナギさんに心配されたい。

美白に良いらしい
ローズヒップ&ハイビスカスティーのゼリーのレシピはこちら
 →美肌カンタンレシピ(PCサイト)
美味しそうだな〜
ナギさん作ってくれないかな〜
って思ってしまって
勝手に登場させてしまいました。
色々ゴメンナサイ(。-人-。)


2011-09-14 (Wed) 22:16


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