恋に落ちた海賊王:リュウガ

□愛情論
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初めてのリュウガさん妄想。
恒例の片思いではなく、
恋愛の対象でもない立ち位置な上
独りよがりな妄想。



「愛情論」
リュウガ目線で。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 酔い醒ましに甲板にでも出るか、と、軽く伸びをしながらふらりと下りてくると、食堂で1人☆☆が窓から夜の海を見ていた。

 こんな夜中にランプもつけねぇで何をしてるんだ?

 俺の姿に気付いていない☆☆が、深い溜め息をついた。

「どうした。」

 声を掛けると、☆☆が飛び上がって驚いた。
 その様子が可笑しいやら可愛いやらで、つい笑い声をあげる。

「せっ、船長!おどかさないでくださいっ!」

「あははは!悪い悪い、いや、そんなに驚くとはな、ははははは!」

「ぁぁもぅ、心臓が飛び出ましたよ・・・」

 ☆☆は、拗ねた顔をして食堂の椅子に腰掛けた。

「こんな時間に何をしてるんだ?ハヤテはどうした?」

「ハヤテさんは、部屋にいます・・・」

 わかりやすく沈む声に、さては喧嘩かとあたりをつけた。
 
 ハヤテは☆☆を任せるには、ちぃとばかり若すぎるかも知れんな。

「まぁ、ハヤテは血の気が多いかも知れんが、お前の事を死ぬ程大切に思ってるぞ。」

 そう言うと、みるみるうちに☆☆の頬が真っ赤になっていく。

 なんだなんだ、そんな反応がくるとは予想外だ。

「そう・・・そうですよね・・・それは、ほんとに嬉しくて・・・」

 小さい声で呟くように言いながら、ふっと照れたように微笑む。

「喧嘩したってわけじゃなさそうだな。」

「いえ、喧嘩なんて・・・」

「じゃあ、こんなとこにいねぇで、部屋に戻れ。」

「う、・・・そうですよね・・・・・・」

 そう言いながらも、溜め息をつくばかりで立とうとしない。

 なんの気まぐれか、俺も☆☆の向かいに腰をおろした。

「ハヤテがどうかしたか?」

「・・・い、いえ・・・・・・」

 ・・・嘘だな。
 喧嘩じゃねぇなら・・・・・・。

「さてはお前、迫られるのが怖いのか?」

「!!」

 図星か。
 まあー、ハヤテも若い。好きな女には触れたくてたまらねぇだろ。気持ちはわかる。
 だがこいつも若い、まだまだ子供だ。
 ハヤテに求められすぎて逆に不安なんだろう。
 
 いつの時代も女心は複雑だ・・・。
 
 俺は、少し昔を思い出して苦笑いすると、目の前の☆☆を見た。

「イイじゃあねーか、そんだけ愛されてるって事だ。」

「・・・・・・・・・」

「納得できねぇか。」

「・・・納得っていうか・・・・・・」

 まったく女ってやつは。
 もっと単純でいい事を、あれこれ考えちまうんだなぁ・・・。
 まぁ、女に限らんか。
 きっとハヤテも今頃部屋で悶々と悩んでるだろう。

「こんなふうにハヤテを避けてたら、誤解されるぞ。」

「誤解・・・?」

「お前に嫌がられてるってな。」

「そんな・・・。」

 今にも泣きそうな☆☆を見てると、つい溜め息が出た。

 いらぬお節介を焼こうなんて、思ったより深酒しちまったか。

「好きでたまらない気持ちを、どうやって相手に伝える?
 言葉で?視線で?仕草で?
 男も女も、愛を伝える為に相手に触れるんだと俺は思うぜ。」

 顔を上げた☆☆がパチパチとまばたきをする。

「結局愛を受け取るのは躯なんじゃねぇか?」

「・・・え?」

「そうだなぁ〜例えば、ハヤテが口では愛してると言うが
 いつまでたっても指一本触れてこない男だとしよう。
 お前、不安にならねぇか?」

「・・・な、なるかも・・・。」

「かと言ってソレばっかりだと、心がないんじゃないかと不安になる。」

「はい。」

「まぁ、陥りやすい葛藤だ。」

 特に、付き合いの浅い時にはな。

 ☆☆が、ふーっと溜め息をつく。

 こんなセリフを小娘に吐く日が来るとはな・・・。
 しかも、こんなに真剣に耳を傾けるこいつは、ガキというかなんというか・・・純真なんだろうな。

「お前、ハヤテと想いが通じたんじゃねーのか。」

「えっ・・・と、それは・・・・・・はい、・・・まぁ・・・・・・」

「なんだハッキリしねぇな。まさか流されただけか?」

「いえ!そんなんじゃないです!私はほんとにハヤテが好きで・・・っ、あ・・・」

 真っ赤になって口を塞ぐ姿が、初々しくて眩しいが・・・まっすぐな若い二人ってのは見てて照れ臭い。
 照れ臭いが無性にかまってやりたくなるのは…かつての自分の面影を重ねるからだろうか。

「それなら、避けるんじゃなく、素直に思ってる事をハヤテに伝えてやれ。
 不安で怖いのは、女だけじゃねぇ。」

「・・・・・・。」

 ☆☆が立ち上がった。

「ありがとうございます。・・・・・・私、部屋に戻ります!」

 言うが早いか、あっという間に食堂を出ていった。

 やれやれ、世話の焼けるこった。

 さて。俺はだいぶ酒がまわってるらしい。
 ちょっくら風に吹かれて頭を冷やすか。 







END


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

「結局愛を受け取るのは躯なんじゃねぇか?」
これが書きたいが為に
話を無理矢理作ったんで
うまくまとまってなくってすみません・・・

最初の妄想は
片思い妄想にしたかったのですが
このセリフが1番合うのは
リュウガさんではないかという事で。

とりあえず、自分に言い聞かせる為の小話。
ああ、疲れてるな、わたし・・・
ナギ漬け計画も
さっぱり進行してないし(TдT)
思う存分時間を割きたいよぉぉぉぉぉ




2011-05-24 (Tue) 19:11


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