恋に落ちた海賊王:ハヤテ

□鍵
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「鍵 中編」
ハヤテ目線で。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 ☆☆は医務室に1人でいた。

「ソウシさんは?」

「たぶんお部屋だと思いますけど・・・どうしたんですか?どこか具合でも・・・?」

「あ、いや・・・。」

 なんでオレ、ソウシさんの有無を確かめたんだ?

 別に、ソウシさんがいたっていいのに・・・

「・・・?」

「あー、ソウシさんに用事じゃねーんだ。これ、お前のじゃねーかと思って。」

 鍵を差し出す。

 と、☆☆はわかりやすく嬉しそうに驚いて受け取った。

「わぁ私のですっ!!良かった〜ハヤテさんが見つけてくれたんですね!」

「ああ、まぁ・・・」

 ちょっとバツが悪くなって、語尾が濁る。

「見つけたというか拾ったというか・・・
 ・・・なんの鍵なんだ?」

「宝箱の鍵なんです。」

「宝箱?」

「あ、私の宝物が入っているっていう意味で。別にお宝とかじゃないんですけどね。」

 そう言いながら、☆☆は寝泊りしている医務室のベッド脇から小さな箱を出してきた。

 鍵に相応しく小箱といった感じだったが、美しく塗装されていてそれなりに高級感がある。

 カチリと鍵はまわって、蓋が開いた。

「やっぱり私の鍵!良かったー!」

 鍵をつけるほど大事な物が入ってる割に、箱が小さいんだな・・・

「何入れてんだ?アクセサリーか?」

 何の気なしに、ひょいっと覗く。

「わぁ!」

 急に慌てた声を上げると、☆☆が体を捻ってオレの視界を遮る。

「そんな、お見せするようなたいしたものは入ってないんです!」

「なんだよ、隠さなくてもいーじゃん。」

 それに、隠されると余計見てみたくなるっつーの。

「いやその、なんてゆーか・・・」

 ☆☆は言い訳にもなってないような事を口走りながら、小箱の蓋を閉じようとする。

 ・・・別に中身を見たかったわけじゃないのに、イタズラ心というか・・・ちょっとからかってやりたくなった。







to be continued → last hayate eyes


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


2011-09-16 (Fri) 21:01


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