恋に落ちた海賊王:ナギ

□酔ってる時は。heroine ver
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酔っ払っちゃったらどうなるのかなぁーーーと妄想してみました。
恋人になった後という設定で・・・
まずはヒロインが酔っちゃうバージョン。



「酔ってる時は。heroine ver」
ナギ目線で。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


「今夜の月は特別イイな。手が届くようじゃあねーか。」

 船長がぐいっと杯を空ける。
 空にはデカイ満月が、静かに光を放っていた。

「海も凪いでますね。」

 シンが船長に応える。
 馬鹿騒ぎの輪から一線を画して、二人は酒を交わしていた。

「料理、追加します。」

 俺はグラスに残った酒を一息であけて、立ち上がった。

 さっきから姿が見えねーが、あいつはどこ行きやがった。
 
 厨房に戻りながら、視線を走らせて探す。


「・・・・・・・・・こんなとこに・・・」

 念の為覗いてみた食堂のテーブルに、突っ伏して眠ってやがる。
 起こす為に歩み寄ったが、肩に伸ばした手を思わず止めた。

 窓から入る月明かりが青白く照らしているのに、頬がほんのり染まっているのがわかる。その頬に、睫毛が長く影を落として・・・薄く開いた唇が、妙に色気を醸していて、・・・・・・・・・

 何だ俺は欲求不満か?

「おい、こんなとこで寝てんな。起きろ。」

 他の奴らにこんな寝顔見せてたまるか。

 照れ隠しもあって、つい乱暴に肩を揺する。

「ぅうー・・・・・・ん・・・」

 不機嫌そうな声で唸って、目をこすりながら俺を見上げる。

「あ、ナギ。どこ行ってたの?」

「はぁ?それはこっちのセリフだ。寝るなら部屋で寝ろ。」

 腕を掴んで立たせると、一瞬立ったがすぐにぐにゃんと音がしそうな程にくずおれる。
 慌てて支えると、シャツの腰の辺りをきゅっと握ってきた。

「どんだけ飲んだんだ、お前。」

「えへへへへ」

「えへへじゃねーよ。」

 しゃーねーな。

 抱きかかえて、部屋まで運ぶ。

 完全に酔っ払ったらしく、目を閉じたまま俺の胸に頬を摺り寄せてニヤニヤしている。

 ベッドに寝かせて、体を離そうとすると、首に腕が絡みついてきた。

「こら、離・・・、ッ!」

 腕を離そうと首を捻った瞬間、首筋に唇が這う。
 思わず肩をすくめながら顔を戻すと、そのまま唇が塞がれそうになる。

「・・・・・・おい起きてんのか!」

 力をこめて体を引き剥がす。

「んふふ・・・」

 この酔っ払いめ。

「部屋ならイイってぇ前に言ったもん。」

「・・・、酔っ払いはダメだ。」

「ええーーー・・・・・・」

 唇を尖らせながらも、目は開いていない。半分寝てやがる。

「こういうのは、酔ってない時にするもんだろ。」

「ナギは酔ってないよ?」

「お前が酔い潰れてるだろ。お前さえ潰れてなかったら、俺は多少酒が入っててもいいんだよ。」

「変なのーーー・・・」

 酔っ払った女を抱くのは趣味じゃねーよ。

 ベッドから降りて掛布をかけてやる。
 数秒もしないうちに、静かな寝息が聞こえてきた。

 ったく。
 深酒しねーよーに、もっと見とかねーとな。

 あと、居眠りで無防備に寝顔晒さねーように、よく言っておかねーと。

 そう心に決めながら、そっとドアを閉じた。







END

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

ナギさんは酔っ払った女の子と、
なし崩し的にヤっちゃうような事はなさそうな気がするのです。
なんとなく。勝手な思い込みですが。




2011-03-22 (Tue) 22:08


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