恋に落ちた海賊王:ナギ

□そして幸福は始まる
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ナギさんの幸福の始まりって何かな〜って妄想してみました。


「そして幸福は始まる」
ナギ目線で。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 あ、ヤバイ・・・

 そう思った時には、もう視界がグワンと揺れていた。

 天地が逆になるみたいな感覚に、膝が崩れる。咄嗟に手をつこうとするが上手くコントロール出来ない。

「きゃあ!!ナギさん!!」

 悲鳴と足音。

「ナギさん!!」

 ・・・ぅるせ・・・・・・

 耳元でキンキン声出すな。

「ソ、ソウシさん、ソウシさんーーー!!」

 バタバタやかましい・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 そこで、記憶がなくなった。





 気が付いたら、部屋のベッドで寝ていた。

 見慣れた天井。

 すぐにまた意識が飛ぶ。





 体中が重くダルイ不快感に、眠りが浅くなる。

 暑い・・・・・・・・・

 夢うつつで、誰かが部屋を歩いている気配に気付いた。

 カチャカチャと物音もかすかに聞こえる。

 誰だ・・・?

 俺の部屋に、何の用だ・・・?

 不意に、額にひんやりした感触が降りてきたと思ったら、少し冷たいタオルで汗を拭われる。

 そして、水音の後、再び額に冷たい感触。

 気持ち良くて、体の不自然な力みが消える。そのまま、すぅっと眠りに落ちた。





 次に目が覚めた時には、男と女の話し声が聞こえてきた。

「大丈夫、もうそろそろ起きれるようになるよ。」

「でも・・・っ、もう三日になります・・・」

「うん。でも悪い病気じゃないよ。大丈夫。」

「お守りで仕事が増えた上、床で寝たりしてさ、過労なんじゃねー?」

「・・・コラ、そんな言い方しないの。」

「わ、私、もっと何か出来る事ないですか?」

「☆☆ちゃんは十分やってくれてるよ。気に病まないで。」

 ドクターに☆☆、・・・・・・余計な事を言ったのはハヤテだな・・・

 ぼんやりとそう思いながらもウトウトしていると、ドアが開く音がした。

 夢うつつで何度も聞いた覚えのある水音の後、額に降りてくる冷たい感触。

 ふと、目を開けた。

「・・・ナギさん・・・・・・」

 呟くような小さな声の後、心から安心したような優しい笑顔が視界に広がる。

「良かった、気分はどうですか?何か、飲みますか?」

 ・・・そうか、こいつか・・・・・・

 俺の部屋は、もう俺だけの部屋じゃないんだった・・・。

「・・・水・・・・・・」

 そう呟くと、☆☆は分かりましたと元気よく返事をして、バタバタと出て行った。

 ぼんやりと天井を見ながら、目が覚めたくらいであんな顔したやつ、初めて見たと思った。

 ・・・妙に、心地好かった。







END


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

こうしてナギさんの幸せが
始まったらいいなぁ。
熱出しながら書いたので
上手く伝わったかなぁ・・・・・・


2012-09-14 (Fri) 23:04


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