短編
□鎮魂歌‐レクイエム‐
2ページ/2ページ
藤本さんが死んだ。そんな電話が雪男君から入った
嘘だと思いたかった。嘘であってほしいと思った
貴方がいなくなるだなんて思いたくなかった
彼の墓の前に立つと
それまで流した涙と比べ物にならないくらいの涙が流れた
「大丈夫かお嬢さん。もう安心していいぞ」
「この前のお嬢さんじゃないか!!」
「美空また来たのかぁ?暇人め」
「美空?!悪魔に襲われたのか?!!」
「あまり無茶するな。・・・あまり俺に心配かけさせないでくれ」
「美空、俺はお前に笑っていて欲しいんだ」
「美空・・・その、す、好きだ。・・・ったくこの年になっても言うとは思わなかったな」
降り続く雨とともに私の涙はつたい落ちて行く
そして彼との約束を思い出した
「なぁ美空。俺が死んだときはあの鎮魂歌を歌ってくれないか?」
少し苦笑しながら彼は言ったんだ
「俺が安らかに眠れるように、歌ってほしいんだ」
彼との最後の約束
歌わなければ
そう思って近くには誰もいなくなった彼の墓の前で私は静かに歌いだす
鎮魂歌‐レクイエム‐
私は貴方のためだけにこの音を紡ぎましょう
貴方と約束をしたのだから、
貴方の最後の忘れ形見として
この約束を果たそうと思います
愛した貴方のためだけに、この歌を歌います
__________________________________________________
新アニメで初回3話以内で泣いたのはムシキング以来かな・・・
いや、笑わないで下さいよ?
一目ぼれしたキャラが最初らへんで死んじゃうんですよ?
でも、青エクだと燐くんの「父さん・・・」でぼろくそ泣きましたね
その後出てきたメフィストの神谷声に感動の雰囲気をぶち壊しにされたのはまた別の話←
_