短編

□圧倒的に上回る君
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『秘蔵の美空コレクション☆』



まぁデータは御想像の通り隠し撮りされた美空の数々



(何でこんなものまで?!)



順に見ていくとかなり幼少期のものまである


もう結果が分かっているかのように美空の顔を見ないメフィスト


そして、最早放心状態の美空



「・・・。」


「・・・。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・。」




長い沈黙


そしてそのループを断ち切ったのは



「メフィスト」



美空だった



「なんでしょうか・・・?」


「一言だけいいかな?」



大きく息を吸い込んでゆっくりと言葉を吐きだす



「たった今あんたの彼女辞めたくなったわ・・・」


「なっ・・・!!!」


「うん、大丈夫別れたりしないから」



そう言う美空の目には諦めの念しか込められていない


そして無言のままメフィストに近づいてフワリと抱きしめた



「美空さん?」


「いや、メフィストがあんなのに走るのは私の愛情が足りないからかなぁとか思いまして」


「!!・・・すみません」


「もうちょっと長い時間一緒にいたかったりする?」


「はい」


「どれくらい?」


「24時間ずっと一緒にいたいくらいです」



そっと美空の背中に手を回して自分も抱きしめる形をとる



「すみません、こんなのが彼氏で」


「いやぁ、惚れた私も相当な変人だなぁと思ったね」


「・・・返す言葉もありません」






圧倒的に上回る君






「あのー美空さん」


「ん?」


「やっぱり、データは消すことになるんですかね?」


「え?別にいいよ」


「!!本当ですか?!」


「うん」


「ありg「そのかわりに」・・・なんでしょう」


「子供時代のやつをどこから手に入れたかだけ教えろ」


「・・・了解しました」






























end
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