Book(aoex)
□相思相愛
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最近、本当に、おかしい。
頭の中が、燐でいっぱいなの…
学校で授業を受けている時も、ご飯を食べてる時も、お風呂に入っている時も、寝る時も。
夢にまで出てきちゃうくらい、燐のことが頭から離れない。
相当燐のことが好きなんだな、って自分でも改めて自覚しちゃうほど。
この大きすぎる想い、ちょっと燐に伝えてみようかな…
「燐!」
愛しい声が俺の名を呼ぶ。
呼ばれた方に振り返ると、ちょうど今の今まで、頭の中でいっぱいだったなつの姿。
最近…いや、もうだいぶ前からか、俺はもう、なつのことしか考えられなくなっていた。
好きって伝えても、まだ足りない程に溢れる想い。
言葉よりもっと良い方法、ねぇかなぁ…
「燐、あのね…私、最近いつも燐で頭がいっぱいで…もう他のことを考えられないくらい、貴方が好きなの…。貴方無しでは生きていけないの…ッ、」
次の言葉を発しようとした瞬間、私は燐に、強く、強く、抱き締められていた。
「…俺だって、同じだ。いつもお前のことばっか、考えてる…お前なしじゃ、生きていけねぇよ…」
好きとか、愛してるなんて言葉は、もどかしい。
態度で、行動で、愛は、紡いで行けるんだ…
相思相愛
(“愛”って、すごい)
2011.12.7
なつ