長編

□05
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「ぅ…ん、……?」



目を覚ますとベッドの中にいた。
ズキンズキンと痛む体に顔をしかめながら、自分の今の様子を見る。

髪や身体中に付いていた汗や精液も綺麗さっぱりなくなっていた。


「(あの後私は何を……)」

ガゼルは空イキした後の記憶が無かった。
思いだそうとすると心臓がバクンと唸る。
激しい行為に体は勿論精神的にも耐えられなかったのだろう。



「ガゼル君おはよう」


びくり、と肩が上がる。
男は愛想の良い笑みを浮かべてベッドに腰掛けた。

「ガゼル君さ恋人とかいないの?」

いきなり優しく話し掛けてくる男に戸惑いが隠せず、布団を握って俯いていた。


「あは、言いたくないか」

男が苦笑いを浮かべてガゼルの頭を撫でる。

「(バーンも良く頭撫でてくれたな…)」


明るい笑顔でガゼルの名前を呼んでくれたバーンが頭の中に浮かぶ。

バーン心配してるかも知れない、ダイヤモンドダストは大丈夫かとガゼルらしくない心配で胸が一杯になる。




「っ、ぅぅ―…ひっく、バーンっ……うぇ、」


感極まったガゼルは嗚咽を漏らしながら泣いた。

男が何か言いたそうに口を開こうとした。



ガチャ、と扉が開いた。

「ガゼル君、気持ち良くなる時間だよー」

「あっお前抜け駆けかぁ?」


ガゼルをここまで追い詰めた男達がガゼルを布団から出し、手錠をかける。
そして後退りするガゼルを壁に追い詰めると、ガゼルの服を脱がし始めた。



男は小さく舌打ちをすると「ガゼルごめんね…」と呟いた。


これから何をされるのかと不安で、体を震わせるガゼルにはその声は届かなかった。

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