メイン2(イナgo

□僕と一緒に幸せになりませんか
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「白竜、僕は君が好きだよ」

ふわふわと癖がついた髪を撫でながら白竜をいとおしむかの様な視線を送る。 シュウがこんな視線を送るのも白竜だけで、好きだと好意を寄せるのも白竜だけだった。


「…それはどういった意味で受けとればいい」

白竜も分かっていない訳ではない。ただ、シュウとは究極を極めるチームゼロとしての仲間である。そういった認識しかないからだった。

シュウはやだなあ、と苦笑いしてから白竜を優しく抱き締める。

「白竜の全部が好きなんだ」
「…シュウ、俺は…」


抱き締めている褐色をした腕に手を置き言葉を発しようとすると、それを遮るようにシュウの顔が近付いてきて口付けをされる。


「……っ、シュウ!」

ある程度の手加減は考えてシュウを突き放す。
シュウの表情からは相変わらず何も掴めなかった。 それはいつもの事ではあるがやはり喜怒哀楽の激しい方である白竜からすると、あまり手慣れないものだった。



「俺は究極じゃなくちゃ駄目なんだ…誰にも頼らない究極じゃないと…!」

「少し位甘えたっていいじゃないか」


ふわりと特徴的な髪を揺らしながら微笑む。
シュウに言われると何だかそれが全て正しいように錯覚してしまうような気がする。
白竜は言葉を詰まらせた。

「僕が白竜の気を緩められる場所になってあげる」

だから甘えてよ、と誰もが頷いてしまうような笑みを見せられて白竜は少しだけシュウに肩を寄せた。


広い森の中でたった2人肩を寄せあっていると世界は此処が全てに思えてくる。
すぅ、と隣から寝息が聴こえてくる。
そっと隣を見やるとシュウが無邪気な寝顔でゆっくりと肩を上下させていた。
ふっと口元を緩めてからシュウの頭を優しい手付きで撫でる。


「は、くりゅ……」
「!」


1人悩んでいた自分が馬鹿馬鹿しくなってきた。

「(こんなにも俺の事を想ってくれる奴が居たというのにな)」



幸せそうに眠るシュウの隣で白竜もゆっくりと瞼を閉じた。





end.
お題 hmr様

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