メイン2(イナgo
□重ねる掌に優しさはいらない
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「ふぁ…、ぁうッ…や、きり、の先輩ッ…やだあ…」
涙と汗や色んなので顔でぐちゃぐちゃにしてやだやだと悲願する狩屋を無視して、ガツガツと腰を動かすとまた甲高い声を上げて白濁を飛ばす。
「ひぃ、なん、でッ……」
なんでどうしてと引き締まりの無い表情で泣きじゃくる狩屋にニッコリと微笑む。
「神童がさぁ…全然こっち向いてくれなくてなんかムシャクシャするんだよ、だからお前で発散しようと思って」
何も変わらない笑顔でつらつらと残酷な言葉を吐き出す霧野に狩屋は目眩まいがする。
本当に普段と何も変わらない笑顔なのにどこか影を携えていて瞳が笑っていなかった。
「ッあ!!ひ、ンッ…くぁあ、せんぱぁい…ッもう、無理…!」
「は…っ、五月蝿い」
ぎゅう、と痛い位に乳首を摘まれて目を見開いて大粒の涙をボロボロと溢す。 この涙は痛みだけじゃなく目の前にいる霧野が狩屋の知っている霧野じゃないと否定したい狩屋の苦しみも表していた。
「ぅぁあ…ッ!ンっくあ!ひぃぅう…!」
「あ…出るっ」
霧野は更に腰の動きを早め、ふるりと震えると狩屋のナカに吐精した。
もう今までに何度も達している狩屋は強すぎる快楽にひくひくと腰を震わせる。
ずる、と狩屋のナカから性器を抜くと精液が重力に従い太股を伝った。
焦点のぼやけた目で必死に自分を探す狩屋に霧野は無表情で制服を投げる。
「き、りの、先輩…俺、俺は………」
「俺の事が好きなんだろ?」
今まで必死に隠してやり過ごしてきた霧野に対する想いを当てられビクリと肩をあげる。
「それならさ、どんな風に扱われようが俺の役に立つんだ。幸せだろ?」
「そんなの、――!」
後頭部を捕まれキスをされる。強く捕まれているため身動きが出来なかった。
狩屋の体中の酸素を奪うかのように巧みに舌を絡める霧野に狩屋はじわりとまた涙を浮かべた。
「ふ、…っはぁ……」
力が抜けてくてんと身体を預ける狩屋に、霧野は微笑んだ。
「(とっくに気付いてましたよ……良い様に言いくるめられてる事も)」
それでも、やっぱり霧野を嫌いになれない自分が憎くて虚しくてでもどうしようも無くて。
どんな酷い事をされようが最後に甘いキスと自分に向けられる微笑みさえ与えられたら許してしまう。
―…狩屋はゆっくりと瞳を閉じた。